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真情あふるる軽薄さのために(番外公演Vol.1『絶触』に向けて)
いつも人間の条件の活動を気にかけてくださり、ありがとうございます。主宰のZRです。このnoteでお伝えしたいのは「次回公演では作り方を変えてみる」ということです。具体的には、「稽古開始時点であえて脚本を用意しない。その代わりに音楽のプレイリストから劇を作り始めてみる」ということです。このような作り方を取るのは演劇というもの、そして演技というものについて私が以下のように考えるからです。少し長めの文
もっとみるビニールシートに促される観劇態度:人間の条件『絶触』評(書き手:岩下拓海)
人間の条件番外公演Vol.1「絶触」を拝見した。
滑り落ちそうな傾きの階段を気をつけて20数段降ると、暗くてジメジメした場所に辿り着く。その地下劇場は、地上の光と音から隔絶された場所にあって、ほの明るい照明が照らすのみだ。受付で靴を脱ぐよう指示され、涼しい足で席に座る。
「絶触」は、人間の条件の番外公演として位置づけられた公演で、恋人を失った男が黄泉の国まで追いかけて彼女に会いに行くという物語