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いかにして不労所得を得るか~ビギナーズラック~

大学時代、労働意欲に欠ける学生だった。就職したら定年まで何十年も働かないといけないんだから、働かなくて良い間は極力働きたくないと思っていた。

でも遊んだり旅行するお金は欲しい!どうしたものか。

当時は今ほど投資が一般的ではなく、周りでやっている友人もいなかった。
不労所得 = 宝くじのイメージがあった。宝くじやスクラッチはたまに買っていたけれど、くじ運がないようで300円すらなかなか当たらず。
くじを買うお金を払っているわけだから、不労所得どころかむしろマイナス。苦笑。

そこで思いついたのが、懸賞論文。

パソコンで作成して、最後に印刷して応募する。
ほとんど元手がかからない分、宝くじよりお得な気がした。

公募ガイドや登竜門で応募できそうなコンテストを探した。
本格的な小説などは到底無理なので、気軽に応募できそうな(すぐ書けそうな)ものを選んで応募した。

俳句、童話、論文、エッセイ、、、etc.

果たして、私は不労所得を得ることができたのか!?


なんと、できた。


一度だけエッセイのようなもので賞を取って、5万円をゲットした。
学生にしたら5万は大金(今もだけど)。その5万で北海道旅行をした。

ちなみに内容は、母方の祖母の家のこと。その年の夏に曾祖母が亡くなり、久しぶりに祖母の家へ行った。色々と思うことがあり、そのことを書いた。
応募期限のギリギリになってしまい、大学の課題そっちのけで書いていた。

応募してから結果が出るまで何ヶ月か空く。
結果が出た頃にひどい風邪をひいていてすっかり忘れていた。具合が悪くて寝込んでいたところ、曾祖母の夢を見た。それで思い出して結果のサイトを開いたら、名前があった。

さらにはこの受賞をきっかけに、インタビューを受けて某新聞に載った。写真写りが最悪かつ、内容もうまく答えられず散々だったけれど、良い思い出だ。

味をしめてその後も色々と応募したけれど、鳴かず飛ばず。
童話のコンクールは受賞者の作品を送ってくれることもあった。作品を読んで、漠然と自分のものと「何か」が違うということはわかるのだけれど、何が違うのかはよくわからなかった。

その「何か」が才能なのかもしれない。努力して得たものか、生まれ持ったものか。どちらにしても不純な動機でフラフラと応募していた私にはなかったようだ。
一度だけ奇跡が起きたのは、言ってみればビギナーズラックのようなものだと思う。


それから10年以上が過ぎ、今度は写真コンテストに応募するようになった。
写真を撮るのは好きだけれど、一眼レフカメラを持っているわけではない。普通のデジカメかスマートフォンで取った写真。
それでもいくつか応募してみた。

そしたら今度も来た、ビギナーズラック!これまた一度だけ賞を取れた。

記念品のみで賞金はなかったけれど、思い出深い写真が形になって嬉しかった。


ここ数年は何も応募していない。久しぶりに何か探してみようかな。
学生時代から随分と時も経ったし、ビギナーズラックではない「何か」が備わっていやしないだろうか。






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