「キレイな人」といわれるようになった話をしてもいいですか?

わたしがこの世に生まれて一番初めに聞いた言葉は「こんなブサイクな赤ちゃん(←わたしのこと)、初めて見たばい!」だったソウ マチです☆ わたしは母親の産道から引っぱり出されて体中が痛かったのと、人生初の肺呼吸をするのに必死だったので記憶にありませんけれど、母親が「産婆さんがそう言った!」と証言しているので、間違いないです! 何百人と赤子を取り上げてきた産婆さんのお墨付きのブサイク! 本物のブサイク!

運が悪いことにわたしがブサイクだったのに反して、兄は女の子のように可愛らしかった! お人形のように可愛い兄と並ぶと、わたしのブサイクさがいっそう際立つ! 結果「マチちゃんはブサイク」というのが身内の常識になっていました。ブサイクと言われていると、心までブサイクになってしまいます。わたしは身も心もブサイクな子どもとして幼少期を過ごしました。

でも今ならわかる! わたしがブサイクに見えていたのは、母親の間違った服のチョイスのせい! 母はリボンやレースでわたしを飾り立てて、女の子らしく可愛らしくしようとしていた! でもわたしは眉毛が濃くてゴツゴツした身体つきで、色黒なのです! リボンやレースで可愛くなるのは不可能! スカートをはいても「スカートをはいた男の子」に見えていた! 

「リボンやレースはちがう気がする……」幼いながらも野生のカンで察したわたしは、ちがう道を探していました。答えはすぐ近くにあった! 兄のおさがりを着ると、しっくりくることに気付いたのです! 男の子のような恰好をすると、シュッとして見える! イイ感じ! おかげで常に男の子と間違われていましたけれど、ぜんぜん気にならない! わたしは、わたし! 男の子でもなく女の子でもなく、わたしは「わたし」なの!

母の好みで可愛く切りそろえたマッシュルームカットを短髪にすると、さらにイイ感じになりました☆ 「どうも似合う服や髪型があるらしい」そう気づいたのは小学校4年生くらいです。アニメキャラが描かれた服は好きだが、わたしには似合わない。水玉やストライプの服が好きだが、わたしには似合わない。好きな服と、似合う服はちがうらしい……。

わたしは絶対に身に着けない色があります。「緑色」です! わたしの肌色は緑っぽいので、緑色の服や小物はぜんぜん似合いません! けれど「黒色」はすごく似合います! 黒を着ると肌が白く見える! そういう風に一つひとつ失敗を重ねながら、自分なりのスタイルを見つけてゆきました。

二十歳を過ぎる頃にはゴツゴツした身体も丸みを帯びて、女性らしい体型になりました。愛だの恋だので頭をいっぱいにしていたので、男性ウケのするヒラヒラスカートや色っぽい格好をしていた。いま思えばバカです(;^ω^)

結婚してからは毎シーズン服を取り替えて(!)いました。「昨年の服なんて恥ずかしくて着られない」それがわたしの口ぐせでした。福岡のど真ん中でパーティーに明け暮れていたので、自分の好みではなく最先端という理由で服を選んでいた。いま思えばバカです。絞め殺してやりたい(怒)。

1度目の離婚をしてからも、ビンボーなりにお洒落はしていました。美大受験の画塾の事務員をしていた頃は、周囲にアート系のお洒落な人がたくさんいたから。大学教授(兼画家)の先生たちは高価なハイブランドの服を、美大生たちはこだわりのブランド服を、美大進学を夢見る高校生たちは少ないお小遣いでチープでオシャレな服を、誰もが自分なりのお洒落をしていましたから、わたしも頑張っていました(;^ω^) でも黒い服が多くて「黒い人」と呼ばれていました(;^ω^) アトリエの仕事はエンピツや絵の具の汚れが付くので、白は着られないのです。あらゆるデザインの「黒い服」を持っていました(;^ω^)

そうこうするうちに二度目の結婚で「社長夫人」になりました。市役所で相談員の仕事をするようになると、たくさんお給料がもらえるようになった! 生活費は夫の収入で十分なので、自分のお給料はすべてお小遣い! このお給料を何に使おう? そう考えていた時に、小さな頃の記憶が戻ってきた。平気なフリをしていましたけれど「ブサイク」という言葉はずっと胸に刺さったままでした。女の子なのに女の子らしくなくて、ブサイクと呼ばれていたわたし。わたし、可愛くなれるかしら……?

そこからお給料をお洒落に全振りする生活が始まりました! お洋服、クツ、化粧、美容室、エステ……とんでもない金額を突っ込んで自分を可愛くするプロジェクトを始動したのです! やらなかったのは美容整形だけ! アートメイクもシミ取りレーザーも、顔面をちょっと溶かして(!!)皮膚を再生する施術も、全部やってみました!! とにかく外見を可愛くする! 目指すのは「フェミニン美人」!! 大人可愛い女になる!

長い髪の毛をゆる~く巻髪にして、ピンク色の優し気なメイクをして、ヒラヒラしたスカートをはきます。胸には二重、三重にパットを入れてボインボイン、腰はギュッと絞って血流が止まりそう、そして高いヒールをはいてさっそうと歩く! この時期のことをわたしは「コスプレ時代」と呼んでいます。可愛い女のコスプレをしていたから。あれはわたしじゃない。コスプレです。そしてわたしは無事に「綺麗な人」と呼ばれるようになりました。わたしのことを指す代名詞が「綺麗な人」になったのです☆ あだ名が「綺麗な人」になった☆

この時期に学んだのは「真面目にお風呂に入って(わたしはお風呂は好きじゃない)清潔にして、テキトーにヒラヒラな格好して背筋をピンと伸ばしてニコニコしていたら、自動的にモテる」という真実です。お金をかけなくても清潔でヒラヒラしてピンとしてニコニコしていたら、顔や身体が残念でもごまかせる! そしてモテる! モテたい方はぜひお試しください☆ 確実にモテます!

そして実際、めちゃめちゃモテました。まっすぐ道が歩けないくらいモテた! どこへ行っても♡目をした方たちが寄ってくる! 人妻だからモテたりしないと思っていたのですけれど、どうやら「人妻」というのは魅力的に見えるらしい……。この時期に仕事でありえない好待遇になったのですけれど、陰で「ソウさんは枕営業で仕事を取った」とウワサになりました(;^ω^) 

この枕営業の話、してもいいですか? 

わたしは枕営業は、アリだと思います。寝てまで欲しい仕事があるなら、別に寝てもいいんじゃなかろうか? でもわたしは寝ません! そこに倫理とかモラルは関係ありません! 単にお相手に失礼だから寝ません!! 

確かに幾人かの上司たちは「隙あらばソウさんと……」そう狙っていました。そして自分の権力をアレコレして、わたしに便宜を図ってくださった方も多数いらっしゃいました。 わたしはニコニコ(ヘラヘラ)して「うれしいです♪ ありがとうございました♪」そうお礼を言うだけです。個人的に二人で会うことはしませんから、寝るなんて不可能!! 

コレ、説明するのが難しいですね……。偉いおじさまたちの純な心を理解していれば当然のことなのですけれど、わたしは腹黒いので説明するのが難しい……。でも頑張る! 腹黒いけど、頑張る!!

偉いおじさまたちはエロい下心も持っていますけれど、同時に少年のような純な心もお持ちなのです! エロい下心を利用したければ手っ取り早く寝ればいい。でも寝てしまえば、そこでTHE・ENDです。おじさまの望むエロ心は満たされましたから、それ以上の進展はない。ところが少年のような純な心は終わりがない! 「なんの見返りもないのに努力したオレ☆」は、おじさまたちの心に金字塔を打ち建てるのです! だからわたしは絶対に寝ません! 寝たら失礼だから!!

おじさまたちが本当に好きなのはわたしでなく「見返りを求めず努力したオレ☆」なのです。ここは大事です! テストに出ます! 見返りを求めていないのですから、見返り(寝る)を贈るのは失礼です! だからわたしは寝ません! 寝たら失礼ですもの!!

……やはり難しいですね……(;^ω^) かなり確信に近づいているのですけれど、わたしの筆力が足りない……。乱暴にまとめると「枕営業はお相手に失礼なので、わたしは寝ない」です(;^ω^)

話を元に戻します。キレイになってモテまくって得なこともありましたけれど、次第に鬱陶しくなってきました。そもそも不特定多数にモテたところで、得することはそんなに多くないです。尊敬していた方から野獣のような顔を見せられて凹むとか、人としてのわたしに魅力を感じてくださっていたと思ったらそうじゃなかったとか、ガッカリすることもたくさんありました。それに毎日カオやカラダのお手入れをするのも、メンドクサイ。お化粧もメンドクサイし、美容室で何時間も座っているのもメンドクサイ……。

ぜんぶ、や~めた!!

髪の毛をバッサリ切ってスッピンになって、破れたジャージでウロウロするようになりました! 以前はお出かけするのに準備で1時間かかっていたのに、いまは3秒で出かけます! めっちゃラク! すっごく便利!! 

でもですね、今もモテるのですよ…………!! モテ自慢でイラっとくるかもしれませんけれど、イラっときてもいいのでお読みください! せっかくお読みくださったので、得するお礼を差し上げたいのです!! 

今でも老若男女にモテます! その理由がやっとわかってきたのです! 違うかもしれませんけれど、今日現在のお答えはこちら!!










外見はキレイじゃないけれど、言葉がキレイだから!!

小汚い破れたジャージ(でも洗いたてで清潔です!)を着てスッピンでチャリをこいでウロウロしています。見た目はキレイとか豪華とは無縁です! けれども話す言葉はキレイを目指しております! 「ありがとうございます♪」「恐れ入ります♪」「うれしいです♪」「感謝しています♪」「どうぞ良い一日をお過ごしください♪」 「おかげさまで♪」 自分が言われて嬉しい言葉、美しいと思う言葉はケチりません! 隙あらば多用します! だってお相手に喜んでほしいですもの! 言葉はいくら使っても無料です! 無料でお相手に喜んでもらえるなら、こんなに嬉しいことはない! お会いできて、嬉しいです(^▽^)/ あなたに感謝しています(^▽^)/

結果、わたしを見ると話しかけてくださる方がたくさんできました♪♪ 嬉しいです(^▽^)/ 

今日の結論:言葉の力はすごい! あらゆる欠点をごまかしてくれる!! 

ここまでお付き合いくださって、ありがとうございました! どうぞこの記事があなたさまのお役に立ちますように♪♪ そしてご機嫌さんで良い一日をお過ごしください(^▽^)/

 

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