作家、身バレしそうになる。

　昨日は朝から晩まで登録販売者の講習で、記事を書けませんでした。そして朝から晩までワケのわからない語句や説明を聞かされ続けて、胃が痛くなりました（涙）。いろいろなお薬をおぼえないといけないのですけれど、あまりに多すぎてゴロ合わせでおぼえる必要がある。「魔王はカッコよく風吹かす竜の孫」とか「大王のインチキでお疲れな坊さん最高の桃でマシになった」とか……。ワケわかんないです（涙）。

　説明の意味がわからない、小テストで点数も取れない、そもそも眠くて聞いていられない。講習の一コマが８０分もあって、席に座っているだけでしんどい（涙）。講習が終わる頃にはゲッソリして、顔色がわるくなっていました（涙）。これは健康に良くないんじゃなかろうか？？

　いっしょに講習を受けたのは、同じバイト先の方です。４０代くらいの女性。顔は知っているのですけれどバイトの時間帯がちがうので、話したことはほとんどありません。このAさんが休憩時間に話しかけてくださった。

Ａさん：ソウさんは、他にお仕事をしてるんですか？
ソウ：（ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!）えぇ……まぁ……。

わたしが兼業作家というのは、バイト先に秘密です。バレるとnoteの記事を書きにくくなるから、絶対にバレたくない！　それに作家だとバレると、メンドクサイことがあるのです。それは……、

ものすごく賢いと誤解される！！　わたし、バカですから！！

このエッセイをお読みのお馴染みさまはご存知でしょう。ソウはバカです。しかもかなりアタマがわるい。都道府県の位置は知りませんし、３ケタ以上の数字はおぼえられません。自分のＩＤやパスを知らないので、スマホでアレコレすることもできない。登録販売者のお勉強だって他の方はスイスイ進んでいるのに、わたしは同じ問題を何度も間違えます。

それなのに作家とバレると、頭が良いと誤解されるのです！　これはキツイ！！　なんでも知っていると誤解されるし、言葉使いを間違えると「作家なのに知らないの！？」そう言われます。えぇ、わたしバカですから！！

さらに作家だとバレると、文章を書いてほしいと頼まれます。有料ならいいのです。売文業ですから仕事なら喜んでお受けします。ところがなぜか無料で頼まれる！　なんで！？　お店の紹介文や公式な文書をタダで書いてほしいと頼まれる！　わたしが作家と知っているなら、報酬を払ってほしい！！

もろもろメンドクサイことがあるので、何度も失敗して学習したわたしは作家だと隠して生きております。表向きはフリーターです☆

Ａさん：ソウさんはどんな仕事をしてるんですか？
ソウ　：説明するのが難しい仕事です(;^ω^)

これはウソじゃない。作家とは言うものの、今期はまだ印税をいただいていません。報酬をもらってないのに作家というのも、なんか違う気がする。それに作家と知られたくない。

Ａさん：会社員ですか？　それとも自営で？
ソウ　：（……グイグイくるなぁ……。どうしよう？？）会社員ではありませんねぇ……。
Ａさん：それなら自営？　社長さん！？
ソウ　：会社にはしていないので、社長じゃありません。

作家さんで事業主として会社を興している方はいますけれど、わたしはやってません。だってメンドクサイから。

Ａさん：社長じゃない……。それならどこかの会社から、仕事を頼まれてる？　たとえば会社の経理をしていて、出勤しないで家でお仕事とか？
ソウ　：そもそも経理とかはニガテです。
Ａさん：それでは、どんなお仕事を！？

めっちゃ知りたいらしい……。めっちゃ踏み込んで聞かれてる……。どうしよう？？

ソウ：説明するのが難しいので、Ａさんが当ててください(;^ω^)　正解だったらＹＥＳと言います(;^ω^)

「あなたは作家ですか？」そう聞かれたらＹＥＳと答えよう。そうじゃない場合はナイショにしておこう。休憩時間が終わり講習が始まりました。長い講習が終わってまた休憩になったとき、Ａさんが再び話しかけてきた。

Ａさん：さっき話していたソウさんの仕事の話だけど……。
ソウ　：（まだ引っ張る！？）
Ａさん：わたしは田舎育ちで、田舎者なの。
ソウ　：（わたしも似たようなものです）
Ａさん：だから都会の人みたいに聞いちゃいけない話題がわからなくて、立ち入ったことを聞いてしまうの。
ソウ　：（わたしが聞いてほしくないと察してくださったのかしら？　わたし、イヤな顔をしちゃったかも）

立ち入ったことを聞かれるのは好きじゃないけれど、イヤな顔をしてしまったのなら反省しないといけない。Ａさんが謝ってくださったら、わたしも謝罪しよう。謝る心の準備をしておこう……。

Ａさん：ほんとにわたしは田舎者のおばちゃんで、でもテレビとか流行りモノとかは興味ないの。

なんだか話がヘンな方向へ向かっている。これ、どうなるんだろう？

Ａさん：わたしは普通の人が気にする流行なんかは興味ないんだけど、人がどういう人なのかはすごく気になるの！　わたし、人には好奇心があるの！

人に好奇心があるから立ち入った話を聞いてしまってごめんなさいという流れかな？？　謝ってもらうほどでもないから、わたしは気にしていませんと答えたほうがいいのかな？　それともわたしも謝ったほうがいいのかしら？？

Ａさん：だから教えて！　ソウさんは何のお仕事をしてるの！？

ええええええ！？　着地点、そこおおおおおお！？　ぜんぜん反省してなかった！！　人が好きだから知りたいっていう説明だった！！　
なんかめっちゃ面白い！！ｗｗ　わたしと違う考え方だ！！ｗｗ

わたしも人様に興味津々です。ｗｗ　どんな方なのか、何をなさっているのか知りたいタイプ。アレコレ想像して言葉の端にヒントを見つけて、想像が正解だったら内心「ヨッシャ！」と喜ぶタイプ。質問することもあるけれど、遠回しに婉曲に聞くから、お相手は聞かれたことさえ気づいてない。でもＡさんは直球ストレートに聞くタイプらしい。ｗｗ　だって知りたいから！！　めちゃめちゃ素直！！　憧れる！！

この後もさんざん聞いてくださいました。ｗｗ　そしてわたしは「当ててください♪♪」そう言い続けました。ｗｗ　新しいタイプの方との出会いに、元気が出ました。ｗｗ

そしておうちへ帰ると、本の担当さまからメールが届いていました。原稿の一部を変えてほしい、そのために互いの認識を擦り合わせておく必要があるので、いつものようなメールでなくリモート会議をしたい……という内容です。ちょっとした修正ならメールで事足りるのですけれど、どうやらそうではないらしい。わたしが頑張って書いた冒頭シーンを変えたいというお申し出なので、担当さまなりに想いがおありなのでしょう。ありがたいことです（涙）。

担当さまは都会の方なので、立ち入ったことを聞かれたことはありません。お付き合いが始まってから３年ほど経ちますけれど、わたしの家族構成さえ知らないと思います。なんなら転職したこともご存知ありません。言えば聞いたくださるでしょうけれど、言う必要もないし。

…………振り幅デカイなああああああ！！　ほとんど知らないのにグイグイ来る方と、めっちゃ密にやり取りしてるのにぜんぜんプライベートを知らない方！！　いろんな方がいるなああああああ！！　そしてわたしは説明しにくい人生を送っているなああああああ！！　

　とっとと登録販売者の資格を取って「登録販売者のお仕事をしています♪」そう言えるようになろう……。そのためにはお勉強をしないと……。はあぁ……。先はまだまだ遠いです（涙）。