作家、担当さまの衝撃の一言で耳が聞こえなくなる!!

 ご機嫌いかがですか? バイト先に作家だと隠して働いているソウ マチです☆ レジのバイトをしています♪ 

 バイト先で作家とバレるとこの記事が書けなくなるので、ひた隠しに隠しています。いつかバレたら怒られるかもしれませんけれど、今はまだバレてないから大丈夫☆ それにお客さまやスタッフには感謝していますから、皆さんをディスることは一つも書いておりません! そこは心配しないでください!(←誰に言い訳をしているんだ?)

バイト先への言い訳は済んだので(←こういうコトを書くと、いつか叱られるぞ。わたしがアカンのは、そういうトコやぞ)、今日は小学館の担当さまと打ち合わせをしたお話を……。
思い出した。本題の前に一つお話を。

バイト先で仲良くしてもらっている先輩(30代・女性)が、少年探偵コナンの大ファンなのです! 単行本はもちろん全巻お持ちですしコナンと企業がコラボすれば、アイテムをゲットするため大金を注ぎ込む! そして友人知人を総動員して、アイテムをゲットする! コナン君の映画は何度も観に行き、そのたびにグッズを買う! バイト中にも作品への熱い愛を語っていらっしゃいます! ガチのファンです!

そしてわたしの本の担当さまは、コナン君のノベライズを担当なさっています……。当然原作者の先生にお会いしたこともあるそうですし、なんならお仕事でコナン君のグッズを作ったりもなさっています。直近ではジュニア文庫でコナン君のしおりを作って、読者さまへプレゼントしていらっしゃいました。余談ですがそのしおりセットには、拙書のキャラであるリリ&清も入っています……。でも言えない……。言えばわたしが作家だとバレてしまう。ごめんなさい……言えません……。

では本題です。昨日は担当さまと久しぶりにリモート会議をしました。普段はメールのやり取りですから、お顔を見るのは半年ぶりくらいです。

出版前の本の打ち合わせのことなんて記事に書いたら、担当さまに叱られるかも……。でも書くけど! いつかバレたら怒られるかもだけど、いまはバレてないし! (←たぶん)

打ち合わせはサクサク進みました。担当さまから修正を言われた理由はすぐに納得できたし、いつも的確なアドバイスを下さるので信頼していますからすんなり済みました。3巻なのでお互いの信頼関係も構築できたようで「ここの言い回しはソウさんの得意なテンポの良い描写でヨロです(^▽^)/」など任せてくださいます♪ わたしは誉められると実力以上の力を発揮するタイプなので、おまかせください☆

もともと3巻はまったく別のお話でした。プロットが通って本文を書いて8割ほどできていた。後は細かいところを修正すれば完成というところで、担当さまへ説明するため書いた本編と無関係の何気ない1シーンが担当さまのツボにハマった!

担当:これ、すごく面白いです! これで一冊書けますよ!

書いたのは300字くらいです。それで一冊(およそ8万字)は無理ですよ。そう思っていたのに、あれよあれよという間にそっちで話が進み、8割完成していたお話とまったく別のお話を書くことになってしまった! 新しいお話を書くということは、気が遠くなる量のインプットを必要とします。膨大な量の本や資料を読んだり調べたりして、書くのはほんのちょっぴりです(涙)。 たった一行書くために、何日も調べ物をすることもある。

本編と差しさわりのナイところで一例を挙げると「御簾(みす)」で泣くほど調べまくりました! そもそも御簾って、なんやねん? 簾(すだれ)と違うのか? 材質は? 形状は? どこでどうやって使うねん? 御簾がいつから使われていたのか、どういう場面で使うモノなのか、誰が使うのか、知っておかないとうっかりミスをします。その時代に使われていなければ、書いてはいけない。そして見当違いな使い方を書いてしまうと、読者さまをガッカリさせてしまう! お話に出てくる御簾は、あくまでも小道具です。本題とぜんぜん関係ありません。だからこそ、悪い目立ち方をさせてはいけない! その時代に合ったフツーの御簾を書かないといけません! そのためには御簾が何かを知っておかないといけない! そしてそういう小道具はゴロゴロ出てきます! それらについてお勉強をして、ちゃんと理解した上でさりげなく書く!

思い出した……(涙)。子舎人童(こどねりわらわ)を書きたかったのです。子舎人童は宮中で小間使いをしている男の子です。うっすら知っていたのですけれど、書くからにはちゃんとお勉強しないと! ところが子舎人童についての資料がない! もともと子どもの頃の一時的な身分で政治的な影響力もありませんし、人数だって少なかった。だから資料がないのです!! これには苦労しました! 資料があっても苦労するのに、その資料がない! どうすりゃいいんだ!? 

さらに子舎人童が活躍していたのは平安時代で、わたしが書いているのは安土桃山時代です。平安時代の資料さえほとんどないし、安土桃山時代に実在していた可能性はほとんどゼロに近い(小姓と子舎人童はちがう)ので絶望的! オレ、どうすんだよおおおお!? アホな時代設定をした自分に激しくツッコミながら、泣きながら書きました(涙)。

そんなこんなで担当さまと「まさか本当に一冊の本になるとは、思ってもみませんでした……」そう思い出にひたっていました。すると担当さまが急に言い出した。

担当:そういえばソウさん、新刊の件ですけど。
ソウ:え? その話、なくなったんじゃなかったのですか?
担当:ありますよ! 編集長の発案で「ソウさんは新しいシリーズも書けると思うから、お願いしたい」そう言っています。

もともと「姫さま」はジュニア文庫賞?(←いまだに賞の名前をおぼえられない。なぜならバカだから)へ応募した作品です。担当さまが激推ししてくださって大賞を受賞して本になった。そして売れ行きが意外に良かったのでシリーズ化した経緯があります。それをご覧になっていた編集長さまが「ソウは面白いから、新しいお話を書くがいい」そう言ってくださったものの、話が頓挫していた。てっきりなくなったと思っていたのに、まだあったんだ! 

ソウ:やります! 書きます!

じつはバイト代だけでは生活が破綻する状況です。だからといってフルタイムのお仕事に就けば書く時間がなくなる。作家としてご飯を食べてゆきたいので、願ったり叶ったり! ぜひ書かせてください!

担当:わかりました。そのためには…………、

担当さまの口から信じられない一言が飛び出しました!!!!!








担当:そのためには、「姫さま」を終わらせましょう!!

ガア~ン! あまりにショックで目の前が真っ白になりました! 担当さまが何か言っているのですけれど、ショックで聞こえない!! 姫さまを終わらせる!? それが新刊の条件なの!? 頭の中でキャラたちがグルグルまわります。姫さまもサブキャラも、悪役キャラだって可愛い我が子です。それを終わらせる? 全員を二度と動かなくするの? それが新作の条件なの?? みんなを殺さないと、新しいお話が書けないの?

もうショックで……(涙)。まだまだ書きたいことはあるし、すでに完成している姫さまたちが生まれる前のお話や、姫さまたちが活躍した時代よりずっと後のスピンオフのお話(←これは小説家になろうで公開しています)だってある。それに姫さまたちが何者なのかまだ書いてないし、忍者たちの本当の正体だってまだ伏線さえ張ってない(←わたしの中ではちゃんと結末があります)。それをぜんぶ投げ出すの?? 

ソウ:姫さまを終わらせるって……こと……ですか?
担当:そうです。
ソウ:だって……そんな……!!
担当:編集長は姫さまを終わらせてから、新たな気持ちで新作に取り組んでほしいそうです。
ソウ:終わらせるなんて……まだ……書きたいことがたくさん……(涙)。
担当:それは書いてもらってOKですよ。
ソウ:え?? 
担当:え??
ソウ:終わらせたお話の続きなんて、どうやって書くんですか?
担当:え?? もしかして、ソウさん…………、






姫さまシリーズが終わると思ったんですか?

ソウ:ちがうのですか?
担当:ちがいますよ! 編集長の言った「終わらせる」は、まず姫さまの3巻を完成させるということです! その後で新作に集中してほしいという意向です! 姫さまは終わりませんよ! ずっと続けてください!!
ソウ:続けていいのですか!?
担当:もちろんですよ!!

ほっとして腰が抜けました(涙)。愛するキャラたちとお別れかと思ったから、ちがうとわかって腰が抜けた(涙)。良かった! まだお付き合いできるんだ!! まだまだ書くよ! わたししか知らないビックリな結末を書き上げるまで頑張るよ!!

この結末だってわたしが考えたものではありません。そもそもこのお話自体が、わたしの考えたお話じゃない。空から降ってきたことをオタオタしながら記録しているだけです。時代考証などの細かいトコロは調べて書きますけれど、ストーリーはキャラたちが勝手に暴走するのを記録しているだけです。その中でどうにも不思議なことがありました。「なんで〇〇は〇〇なんだろう?」そう思っていたら、急に答えが空から降ってきた! なるほど! それなら理論的に説明できるわ!! そんな理由とは知らんかったさ!!

お話を書いた後でキャラの穴太夫が穴太衆(実在した石工集団)だったと知り、秀吉に娘がいたらしいという史実が見つかり、忍者の半蔵のセリフを半蔵の末裔である岡本市長さまが監修してくださり、他にも奇妙な偶然がたくさん!! あります!! たくさんの奇妙な偶然が重なりあって、わたしが作家になることができました! まさにわたしの人生を変えた一冊です! これからも書き続けてたくさんの方に楽しんでもらって、愛する読者さまの人生を変える一冊になりたいです☆

わたしの野望が叶いますように! そしてここまで読んでくださった「あなた」の野望も叶いますように!!(^▽^)/



























サポートも嬉しいですけれど、拙書「姫さまですよねっ!?」をぜひご笑覧くださいませ(^▽^)/ 愉快で楽しい本です♪♪