これを知ると、普段の景色が『別世界』になる
東京都へ住んだり、
観光へ行ったりしたことがあると、
『高低差が多いなぁ』
と感じることはありませんか?
私が強烈に覚えているのは、
日暮里にある谷中銀座。
日暮里駅から谷中銀座へ向かうと、
『ひぐらしの里 谷中ぎんざ』
と書かれた大きな看板があり、
その門の手前に、急な階段があります。
谷中銀座以外にも、
渋谷のキャットストリートも
少し低い場所にありますよね。
実は、これらの高低差は
東京特有のスリバチのような形の地形
=スリバチ地形だったのです。
◇ ◇ ◇
スリバチ地形はどうしてできた?
埼玉県から東京都にかけて
武蔵野台地が広がります。
その武蔵野台地は、
平坦な基礎(砂礫層/されきそう)の上に、
大量の火山灰が降り積り、
その火山灰が長い時間をかけ風化し
できた層(関東ローム層)です。
関東ローム層は、透水性が高く、
降った雨が地中に浸透しやすい性質を持ちます。
そして、ローム層の下部で水が湧くと
水の圧力によって浸食が起き、
傾斜がするどい谷や窪地
すなわち、スリバチ地形が作られます。
東京都の大部分を占める武蔵野台地では、
関東ローム層が10m以上地表を覆っています。
そのため、
多くの場所にスリバチ地形ができています。
さらに、東京の都市開発が
現代のような埋め立て技術のなかった頃の
江戸時代から行われたため、
地形は変わらず残っています。
そのため、
東京にはたくさんのスリバチ地形が残り、
色々な場所に谷や窪地があるのです。
◇ ◇ ◇
東京のそこら中にあるスリバチ地形
このスリバチ地形。
実は東京のいたる所にあります。
有名なところで行くと、
・渋谷
・日比谷
・六本木
・麻布
・赤坂
・四谷
・田園調布
などなど。
ここには記載し切れない数の、
スリバチ地形があります。
コロナが収束しない中、
友達と遊べない!
飲み会に行けない!
というあなた。
散歩や一人旅で発散するのも面白いですよ。
東京へ行き慣れてるよ!
というあなたでも、
視点を変えると違った世界が見えてきます。
ぜひ、違う目線で、
慣れた景色を楽しんでくださいね^^
◇ ◇ ◇
参考
凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩
著者:皆川典久
東京スリバチ学会会長。
スリバチ学会を設立するほどの
「スリバチ」地形好き。
谷地形に着目したフィールドワークを
東京都内で行っている。
以下、「まいまい東京」で
実際に行われているフィールドワークの
案内があります。
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