今回は鈴木大拙著「禅と日本文化」より禅と俳句の関係性について考えたいと思います。
まず、禅の悟りは心理学的に言えば「無意識」を意識することであると述べています。
このように悟りというものは論理的には解釈できません。禅は芸術に対してどのように作用したのでしょうか。
ここで、禅の世界とは通常の世界とは変わりありません。ただ、禅にはそれらの基をなす原理とか真理とかいうものの直覚があるといいます。
直覚とは推理や考察によらず直観的にただちに物事の本質を知覚することをいいます。
このようなユニークさは日本人の心の特性によるものだといいます。
日本人を知ることが俳句の理解することになり、俳句を理解することは禅の悟り体験と接触することになる。つまり、俳句の理解は禅の実践につながることを意味しています。
実は、ここから先が俳句の具体的な解説、各論になるわけですが、非常に奥深い内容になっています。俳句を嗜まれる方は是非ご一読をお勧めします。