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1/fゆらぎ

ゆらぎ

近ごろ、1/fゆらぎということばをよく耳にします。これを理解するためにまず、ゆらぎとはいったい何でしょうか。

ゆらぎ というのは動作として揺れているよいうことではありません。ゆらぎ とは規則正しく並んでいるものが少しズレることを意味しています。ものごとの空間的時間的変化や動きが全体としては連続的だけれど、部分的に不規則な状態であることをあらわしています。

例えば音。音には周波数があります。周波数とは波動や振動が、単位時間当たりに繰り返される回数のことです。例えば60Hzというのは1秒間に揺れる波の数ということになります。
時報「プ・プ・プ・プーン」の音程は「プ」が440Hz、「プーン」が880Hzになっています。周波数は大きいほど音は高く聴こえます。

人の話し声の周波数は、女声は200〜300Hz、男声は120〜200Hz程度でばらつきがあります。声一つ一つにも微妙な差があります。人の声には、耳あたりの良い声や悪い声あって様々です。それと同じように日常の生活での音も、心地よいものから騒音まで様々です。では、そのような差はどこから出てくるのでしょうか。

1/f とは

自然現象を調べてるとその変動の成分は、ゆっくりした変動(振動数が小さく周期が長い)の含まれる成分の割合は大きく、激しい変動(振動数が大きく周期が短い)になるほどその成分の割合は小さくなっています。

自然界のゆらぎは、ゆらぎの大きさが大きいほど振動数が小さくなるといった反比例の傾向があります。このような変動の大きさが振動数に反比例している変化は 1/f と表現され、1/f ゆらぎと呼ばれています。

このような1/f ゆらぎから離れてゆくと、極端な音、単一の音やただの雑音のようになってしまいます。

自然の現象

たとえば、星の瞬き、海の波、川のせせらぎ、そよ風、鳥の鳴き声、虫の鳴き声など、自然界の現象は一定ではありません。1/f ゆらぎを持っています。そして、この微妙なゆらぎが人に心地よさや安らぎそして幸せを感じさせてくれるのです。それはなぜでしょう。

人間のバイオリズムも1/fゆらぎを持っているからです。
私たちの体のリズムである、心臓の心拍、体温、呼吸などは常に一定ではなく、ゆらぎがあります。人は自然にある1/fゆらぎを感知するとそれが自身のバイオリズムと共鳴し、自然との一体感をもたらします。やはり人間は自然の一部なんですね。

ここは住宅地ですが、周りが山なのでこの季節になると夜、フクロウの鳴き声が聴こえます。今宵もさっきやってきました。長い静寂のあい間に鳴くフクロウの声にはとても癒されます。鳴き方が違うので2種類いるようです。

私はCDのような高音質な音楽を長く聴くと疲れてしまいます。レコードの音やラジオの音は長く聴いていても疲れません。これもゆらぎのせいでしょうか。今どきレコード?と思われるかもしれませんが、30年以上前のレコードもまだまだ現役です。


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