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怖いことは怖いよね。相手の気持ちをうち消さない。

去年生まれたこっこさん。
お母さんにまとわりつきながらすくすく育った2羽。

そして今年生まれたこっこさん。
ひと月ほど前に生まれてくれたけど、3日ほどした日の夕方、お世話しに行った子どもたちが小さなゲージから出て小屋の隅で震えてるのを発見したそう。

ぶるぶるぶるぶるしてるの、と走って大家さんに伝え、ゲージに返してもらったけど次の日、お母さんの隣でペチャンコに潰れて亡くなっていました。

子どもたち絶句。
小さなお墓を作ってたくさんのお花と一緒に埋めました。

でもね。
次の日にお花あ上げようとしたムスメがまた泣きながら帰ってきてピヨちゃんが掘り返されていなくなってる、、と。

アライグマか狐かネズミが食べ物にしたんだね。悲しいね。

かわいそうに。
かわいそうに。

と泣きじゃくるムスメに、きっともう、天国からお迎えが来てお空についたとおもうよ、とだけ伝えて2人で空っぽの穴を眺めていました。

大家さんの見解では子どもたちが見つけた時点で食べ物にありつけず弱っていて、お母さんのとこに返してあげたけど、温めようとしたお母さんの重みに耐えられず窒息したんじゃないかと。。

そんな一連の流れの中で、悲しい気持ちも含めいろんな事を大人の言葉や次のスケジュールに左右されず、自分でとことん味わうムスメ。
自分で整理して消化していきました。

そしてね、また別の日、しりあいのこっこさんがテンにやられたんです。
テンが血を吸うということをリアルに知りました。

動物園で見るように動物=かわいい、だけではない現実。

その直後、旅に出たゲストハウスでテンが出たと聞き、今夜の宿に潜んでるかもって震え上がったムスメ。

怖いよね。
って、ハッとした。
わたしは野生動物は基本的に人を避けるのを知ってるけど、そんなこと知らないもんね。

私も山に暮らして子どもと同じレベルで怖いを味わう事が増えました。
知らないことは怖いんだって自覚するくらいおとづれるさまざまな経験。

山を歩いて降りる時。
時々、怖いなって思うんです。
今日は近くにクマがいそうだな、そんな空気を感じる時。
その気持ちを打ち消して前に進んでも、やっぱりなんかやばくない?って子供達と気持ちが一致してその瞬間、くるりと向きを変えて3人で猛ダッシュでうちに戻ったりしたこともなんども。。(いまは直感にぶれずに引き返すようになった)。
あの時のなんとも言えない森の静寂さ。

こうして山に暮らして、子どもたちの怖い、不安、悲しいを想像する力がぐっとつきました。

「そんなの大丈夫だってば。」
私がいくら行ったとこで大丈夫じゃないよね。

ああ、大丈夫だ、って経験を本人がしない限り、怖いし、不安だし、悲しみから抜け出すことも時間がかかる。

子どもたちといるとその時々のいろんな気持ちが私の目に飛び混んできます。
そして山にいるとたくさんの誰かのそんな感情がみえ、自分もそんな感情を味わう。

私はそれを味わってる相手に対してただ黙って寄り添うことしかできないな、と。

それは子どもだけでなく、大人に対しても同じだね、ってことも。

そこをとことん味わってそれぞれが超えていく。

そっかー、「相手の気持ちを打ち消さない」、私ができることはただそれだけなんだな。

そうおもった。

それぞれの個性があってそれぞれが超え方を見つけていくものだから。

だから家族のいまに余計な口出しはしないように努力する。
それぞれの人生をそうして作り上げていくんだもんね。

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