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ここで生きていくために、もう1人の私をつくった

私は売れないキャバ嬢だった。おねだりが下手、愛想も良くない、極度の人見知り。 ここで働くことは、上京することを目的とした大学に通いながらお金を稼げる手段でしかなかった。田舎から都内の大学に通い、授業終わりにお店に行き終電で帰るといったルーティーンだった。 女子校上がりで恋愛経験はほぼ皆無。初めてできた24歳歳上の彼はいたけど、私にとっては半分お父さんのような存在だった。 おまけに思ったことはすぐ顔に出ちゃうし、自分の気持ちに反することをすると心が苦しくなってしまう。

    • セクハラなんて言葉、ここには存在しない

      大学生の頃から働き始めたキャバクラ店では、セクハラなんて言葉は存在しなかった。お客様に足やお尻を触られるのは当たり前。他店は分からないけど、うちのお店のボーイさんはほとんど守ってくれなかった。 お店の中なのに、私を守れるのは私だけ。誰も口に出してはいなかったけれど、ここではどんなやり方をしても売れれば正義らしい。 18歳のとき、痴漢に遭った。そのときは警察に連れて行かれて何時間も事情聴取されたり、何度も加害者側の弁護士とのやり取りがあったり、それなりのお金が動いたりで大事に

      • 美人ばかりの世界

        キャバクラに入店した初日、ものすごく衝撃を受けたことを覚えている。店内の美人密度の高さがとにかく異常だった。みんなスタイルが良くて、かわいくて愛嬌があって、オーラがキラキラしていた。アイドルやかわいい女の子が好きな私には目が天国だった。こんなに可愛い子が揃っている場に居合わせたことがない。 ただ、私との差が激しくてここに居ることが本当に恥ずかしくなった。みんなおしゃれで自分の見せ方がわかっていて、垢抜けていた。くちびるはつやつやで、目元も色っぽくて、仕草も洗練されている。男

        • キャバクラで働き始めた

          大学に入ってしばらくしてキャバクラで働き始めた。理由は実家から出て一人暮らしをするお金が欲しかったから。普通のアルバイトだと外食代や定期代で全て消えてしまう。当時は塾の講師のアルバイトをしていたけれど、授業と通学時間の関係でシフトにあまり入れなかった上に、塾長からセクハラを受けていたから辞めようと思っていた。家から大学は遠かったし、とにかく地元から離れたかった。新しい土地に行ったら新しい自分になれるような気がしたから。 キャバクラで働く決心がつくまで2ヶ月かかった。人見知り

        ここで生きていくために、もう1人の私をつくった

          初めてできた彼氏が24歳年上だった

          今からパパとママに内緒にしている話をします。(ごめんなさい) 19歳のとき、初めて彼氏ができた。24歳年上の43歳で、私が通っていた塾の先生だった。 振り返ってみると、彼と一緒に歩いているとき周りの目は明らかにぎょっとしていて、色物を見たようだった。友達に彼のことを話したときは、大体引かれた。当時の私は好きになるとその人しか見えなくて、自分の見られ方なんて全く気にしてなかった。2人で居られて幸せならそれでよかった。だって初めての彼氏だもん。一緒にいられるだけで幸せだったんだも

          初めてできた彼氏が24歳年上だった

          私を理解してあげたい

          私は自分を理解することが本当に苦手だ。自分の事なのに、何を考えていて、何をしたいのかがわからなくなることがよくある。もしかしたら私の中に何人か私がいるのかもしれないとか思っちゃう。 それに言葉で表現することも苦手だ。自分を理解し、表現することから逃げて生きてきた。今まで色んなものに流されて、悲しみも流して、見たくないものから逃げて、自分を大切にしてあげられなかった。変なプライドや恥ずかしさがあって素直に私をさらけ出せなかった。こうして今までの人生を振り返ってみると、経験した

          私を理解してあげたい