古川桃流(ふるかわとうる)

お仕事×かっこ悪い主役、で物語を書いています。日常生活で見過ごされがちな人々、感情、状…

古川桃流(ふるかわとうる)

お仕事×かっこ悪い主役、で物語を書いています。日常生活で見過ごされがちな人々、感情、状況を、物語をとおして再発見しようとしています。 https://touru-f.ink/

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あたしにはよく分かんないにゃ

 小さな立ち飲み屋を見つけて一杯注文すると、右隣の男が、話しかけてきた。 「ここは、はじめて?」 「ええ。乗り過ごしたことに気づいて、慌てて降りたらそこの駅でした」 「それは運が悪い。この店、どきどきそういう人が来るんだよ」 「駅を出たときには、この店に気づきませんでした。タワーマンションがあったと思うんですが」 「終電すぎると、この辺は暗くなるからな」  帰宅途中の電車でうたた寝をするのは、いつものことだけれど、今日は乗り過ごしてしまった。慌てて電車を降りたら、ホームが屋根

    • 大森望モデル : 2022-09-19..25 のふりかえり

      Photo by Alexander Sinn on Unsplash ゲンロンSF創作講座 2022 第6回ゲンロンSF創作講座の講義に出席した。私が提出した梗概は、特に高い評価を得られなかった。前回の梗概を、今回実作として提出した作品に関しては、指摘された問題を解決できていて、よくなっている、とは言われた。 講座の最終課題でトップをとるには、大森望に最終候補に選ばれる必要がある。だから、大森望の評価を予測できると、自分の作品を提出すべきか、推敲を続けるべきかを判定でき

      • のっぺり : 2022-09-12..18 のふりかえり

        SF創作講座の提出物が2つあったり、星々ワークショップの最後の会合があったりで、創作でばたばたした1週間だった。 星々ワークショップでは、ほしおさなえ先生にうまくなったと評価されたことを、ほんとうにほうとうに嬉しく思う。 それでうまくなると、次の段階で頭打ちになる。(1) インパクトが弱いのと、(2) 起伏がなさすぎる、ことが課題だと思う。とくに登場人物がのっぺりしていると思う。 「だれがなにする」に意外性を持たせる 主人公に致命的な欠落を持たせる あたりが当面の課

        • プログラマーと作家 : 2022-09-05..11 のふりかえり

          プログラマーと作家プログラミングと小説執筆を比較していこうと思う。小説創作のトレーニングについて考えたのがきっかけ。プログラミングやソフトウェア開発との対比で考えてみることにした。私にとっては、それがいちばん分かりやすいし、比較しやすいし、類似性を見つけやすいと思ったから。 素振り プログラマーが「素振りをする」という言い方をする。目の前の仕事には不要だけれど、将来のために知らない技術や方法論を学び、使ってみるような行為を指す。ただ、ただ野球の素振りとはちょっと違うと思う

        あたしにはよく分かんないにゃ

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          アピり1on1 : 2022-08-29..09-04 のふりかえり

          Photo by Kelly Sikkema on Unsplash SF創作講座 #5 実作講義でのフィードバックを設計に反映した。キャラと行動原理、霊のありかたを整理。シーンとシーケンスを書き出した。 SF創作講座 #6 梗概アイデアや思いついたことを、だらだら書いていくと、発散したり、まとまりそうになったりを何度も繰り返す。できたと思っても、ちょっと時間を置くと、たとえばビールを一杯飲むと、やっぱり散らかっていることに気づく。 労働上司との1on1を準備し、1on

          アピり1on1 : 2022-08-29..09-04 のふりかえり

          木を描いて森を描かず : 2022-08-22..28 のふりかえり

          星々ワークショップ加筆修正をした。フィードバックをもらった箇所の問題の特定し、解決策をシーン、シーケンス、できごと徐々に詳細化していく。風景・情景を定義するのをおろそかにしていて、文章を書き始めるときにつまる。 金曜日の朝に、最後の校正をして、提出した。よくなったと思う。 仕事月曜日には、プログラミングの肩慣らし的にちょっとしたプログラムを書いたり、調べ物をした。つもりだったのに、頑張りすぎて疲れた。 そのあと、プログラミングの仕事を始めた。とはいえ、自動的にプログラ

          木を描いて森を描かず : 2022-08-22..28 のふりかえり

          静かな会合 : 2022-08-15..21 のふりかえり

          Photo by engin akyurt on Unsplash 2022-08-15 Mon .. 19 FriゲンロンSF創作講座の梗概課題に取り組んだ。既存作品や思いつきを書き出したけれど、アイデアが思いつかなかった。こういうときは、既存作品の舞台設定上に、既存作品の物語をあてはめる。今回は「科学的に説明できる幽霊」という舞台で、自分と友人の命を選ぶトロッコ問題をのせた。 2022-08-19 Fri .. 20 Sat星々ワークショップの最終ワーク。グループリー

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          一寸のモブキャラにも五分の行動原理 : 2022-08-08..14 のふりかえり

          2022-08-08 Mon : SF創作講座、実作課題の文章を書き出していく。 2022-08-09 Tue : SF創作講座、文章の書き出し終わった。 2022-08-10 Wed : SF創作講座、文章を分かりやすくする作業。転結が終わり。起承は残っている。 2022-08-11 Thu : SF創作講座、実作課題を提出。 2022-08-12 Fri : 星々ワークショップ、前半原稿へのフィードバックに関連する修正箇所が、想像より多いことに気づく。 2022

          一寸のモブキャラにも五分の行動原理 : 2022-08-08..14 のふりかえり

          それでも話し始める : 2022-08-01..07 のふりかえり

          2022-08-01 Mon : 星々ワークショップの合作チェック。私の作品の登場人物が、他の人の作品で描かれる箇所のレビューとコメントをした。 2022-08-02 Tue : SF創作講座 #6 の課題「自分の作品の紹介文」を書いた。登場人物にとってのチャレンジがないと、紹介や扉絵をかくのは難しいのだと気づく。強引に、登場人物の葛藤っぽい紹介文を書いて、提出した。 2022-08-03 Wed : 星々ワークショップ、1ヶ月前にもらったフィードバックを、作品の構造に反

          それでも話し始める : 2022-08-01..07 のふりかえり

          坊主以上、ベリーショート未満 - 2022-07-25..31 のふりかえり

          計画を立てて、そのとおりに実行することが、苦手だ。私はこの行動を正当化するロジックを持っている。 見積もりが間違っていたら、実行を変更するしかない。 たとえば「20000字の小説の下書きを、2週間で仕上げる」と見積もりを立てたとする。ところがやってみたら、そうはいかない。進みが遅い。であるならば、見積もりが間違っていたのだ。では、3週間かけよう。 これが私のロジックである。完璧だと思う。思ってたんだけど、これには改善の余地がある、といまさら気づいた。 三日くらいやった

          坊主以上、ベリーショート未満 - 2022-07-25..31 のふりかえり

          ゴールキーパー・グローブ専用の滑り止めスプレー - 2022-07-18..24 のふりかえり

          2022-07-18 Mon ..21 Thu : SF創作講座 #3 実作の、ビートを書いていく。まだ終わらない。 2022-07-22 Fri : すべての提出作品を読んでから、講座にオンライン出席した。どの講師からも点数が入らず。 2022-07-23 Sat .. 24 Sun : やっとビートを書き終わる。1週間くらい遅れている。来週は本文をとにかく書き出そう。 文章を書くのが億劫だった。好きでやっているはずなのに。疲れているのか、なにか恐れがあって躊躇してい

          ゴールキーパー・グローブ専用の滑り止めスプレー - 2022-07-18..24 のふりかえり

          令和にもなって紙で : 2022-07-11..17 のふりかえり

          2022-07-11 Mon : 東京の感染者数が増えてきたので、在宅勤務。各グループの定例会議などに顔を出し、何人かと 1on1 をした。フレンドリーではない人と初めて遭遇して焦る。 2022-07-12 Tue : オフィスでやることがあったので、混雑をさけて10時ごろに出社。1on1 など。会社から貸与された携帯電話を設定する。帰りにビアバーを開拓しようと訪問するが、火曜日は定休日であった。 2022-07-13 Wed : 4人と 1on1、グループの打ち合わせ。

          令和にもなって紙で : 2022-07-11..17 のふりかえり

          ゆるい共同体に助けられている

          星々ワークショップに参加して、あらためて、グループメンバーに助けられているなぁと感じた。 このワークショップは毎月1回の講義をベースに、5〜6人のグループで合作をする。共通の世界設定を持って、各自が個別の作品を書くんだけれど、作品同士は設定にリンクしている必要がある。 自分の作品における、できごとや人物の行動は、他のひとの作品と整合をとる必要があるので、書きながらむやみに変えるわけにいかない。なので、最初にしっかりと設定を決めた。これは、講座の特性によるものだ。 もうひ

          ゆるい共同体に助けられている

          2022 ゲンロンSF創作講座 第4回課題提出作品の感想

          免責(と書いて言い訳と読む): 実作の感想になれてないので、アレをナニしてください。 やまもり「千代に栄えよ」おぅふ…… 長谷川京「染織夜行」今回の課題である ethnicity を、全力で消化していると感じました。1000年以上の歴史を持ち、江戸時代より前までは文化の中心だった「京都」の強みと、数回しか開催されなかった祭、そこにAR?ホログラフ?を重ねるSFっぽさ。「東大路二条下ル」とか、「光依代(ホロアバター)」とか。ルビ芸が光っている。 構成には、あからさまなどん

          2022 ゲンロンSF創作講座 第4回課題提出作品の感想

          労働経験者のほぼ100%が死亡 - 2022-06-27..07-03 のふりかえり

          2022-06-27 Mon 知人に頼まれていた仕事を終わらせて、ビデオ会議で報告した。これでこの仕事は正式に完了した。 2022-06-28 Tue 星々ワークショップ創作、前半のビート(誰が何をする、何が起こる)の草稿を書く。 2022-06-29 Wed 星々ワークショップ創作、前半のビートを推敲。 2022-06-30 Thu 星々ワークショップ創作、前半の原稿を書き始める。2時間かけて800字程度。 知人から請けた仕事の請求書を送る。私はタダでやるつ

          労働経験者のほぼ100%が死亡 - 2022-06-27..07-03 のふりかえり

          VS Code + Git + Markdown で小説を書く

          Visual Studio Code Microsoft 製のテキストエディタ プラグイン textlint Git Graph 執筆作業動画を配信するときは、 https://vscode.dev を使う Git バージョン管理 共同作業せず、自分だけで使っている。いまのところ。 GitHub に置いてるけど、強い理由はない。BitBucket でもいい ひとつのリポジトリだけを持っている いわゆる monorepo ひとりだしね VS Code

          VS Code + Git + Markdown で小説を書く