かゆみ学#1~意外と困ってる人、いるよ。~
僕は今、大学院で「かゆみ」について研究しています。
「なんだそれ」
思った方、たくさんいると思います。
僕はこの研究分野で博士課程(要はあと5年学生をやる)まで進もうとしているし
自分の研究に誇りを持っている。
しかし、現実は残酷なもので世間からの興味は非常に薄く
研究界隈でもマイナーな立場です。
親に、博士に進学したいことを伝えたときにも言われた。
「なんだそれ」
たしかにそうかもしれない。
「宇宙の研究がしたい」
「AIの研究がしたい」
「アルツハイマー病の研究がしたい」
どう考えてもそっちのほうがかっこいい(笑) かゆみて(笑)
でも、みんなは知らないだろう。
かゆみで苦しんでいる人はこの世にたくさんいることを。
かゆみは痛みより不快で苦しい感覚であるということを。
にも関わらず、全然研究が進んでいないことを。
じゃあこれらの事実が広まれば
みんな興味をもってくれるのでしょうか。
これについては
明確に「ノー」であると思っている。
なぜならかゆみは命を脅かすほどの疾患ではないからだ。
がんになればほっとけば死ぬし
アルツハイマーになれば生きてはいるもののもはや…という感じだが
全身がかゆくなる病気になったところで、死なない。
実際にはものすごいQOLが低下するし
皮膚炎になれば特に思春期の子供(特に女の子)であれば精神的にも辛くなります。
言うなれば生き地獄のようなものです。
所詮、他人の苦しみなど分からないものですから(笑)、
別に死ぬわけじゃあるまいので興味を持たれないわけです。
結局自分は自分、他人は他人なのです。悲しいですね(笑)
だから、僕は自分の研究に誇りを持っている。
宇宙とかAIとか未来の研究も大事だが、
現状困っている人たちのための研究もすべきだと思うのです。
とりあえず、
かゆみについてもっと知ってほしいというのが僕の願いです。
…なんか思いのほか語ってしましました(笑)
次回のかゆみ学は、かゆみって何?的な話をするかもしれないし、しないかもしれません。とりあえずもうちょっとフランクに書きます、はい。
僕の研究を応援して頂ければ幸いです!