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シンカの学校 演技の時間 脚本集

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沖縄県のRBCiラジオというラジオ局で毎週金曜日20時に放送中の「シンカの学校」なる番組内の「演技の時間」というコーナー投稿用に作成したミニ脚本集です。ショートショートみたいなも…
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記事一覧

マイバレンタイン

美鈴「これ、食べて下さい!」
勇気を出してチョコを差し出した。
14年間生きて来て最大のチャレンジだ。
相手は一個上のバレー部のキャプテン。ライバルは山ほどいる。
どれ位の時間が過ぎただろうか。
彼の口から出たのは「ごめん」の一言だった。
最近彼女が出来たとのこと。

私の恋は一瞬で終わった。
持て余したチョコを持って教室へ戻る。
「美鈴はよく頑張ったよ」とクラスメイトの志保(しほ)が慰めてくれた

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遅れてきたバレンタイン

季節外れの日差しにうんざりして、2月なのにアイスを買って食べた。「ふぅ、生き返るな」外回り中の営業マンには格別の味だ。もうすぐバレンタインだというのにこの陽気は何なのだろうか。またすぐ寒くなるのだろうと思いながら、上着を手に仕事へ戻った。

夜、部屋に帰宅したら、ポストに何か入っていた。A4サイズの厚めの封筒だ。差出人を見るとラジオ局からだった。「俺、何かに応募してたかな?」曖昧な記憶の中、封筒を

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今年こそ

(SE)風の吹く音
美鈴「うう、寒い!今年もここは寒いんだ」
私はいま九州のとある大学の前にいる。大学の受験のために沖縄からやって来た。気温差があって、晴れているのにかなり寒い。
今年も、と言ったがここへの受験は3度目になる。
1度目は母と一緒に来たのだが、場所を間違えてしまい、遅れて試験を受けられなかった。母は「美鈴、ほんとにごめん!」と泣きながら謝られたので何も言えなかった。
2度目は体調不良

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宇宙飛行士の夢

男性「こちらヒューストン宇宙センター。美鈴、聞こえてるか?」
美鈴「宇宙ステーションより美鈴です、感度良好よ、マイケル」
マイケル「そいつは良かった。宇宙からの眺めはどうだい?」
美鈴「そうね、クリスマスイブだからいつもより明るい気がするわ」
マイケル「夜更かしでもしてサンタを待ってる子達がいるんだろうね。そろそろ美鈴の国の上空を通るんじゃないか?」
美鈴「ええ、日本が見えてきたわ。あっ!」
マイ

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プロポーズ

夜の公園近くの道路で1人の男がジョギングをしていた。だいぶ足取りも軽そうだが、軽いのは他にも理由があった。
「ふぅ…1kmの平均6分10秒か、だいぶ良くなって来たな。明後日のマラソンが楽しみだ」
そう、明後日はここ沖縄で那覇マラソンという大きな大会がある。そこで僕は長年付き合ってる彼女にプロポーズするのだ。間違いなくOKしてくれるだろう。
そして結婚まで一気に進めるのだ。婚前旅行としてクリスマスに

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誕生日ケーキ

次男の3歳の誕生日が近づいてきた。
彼のケーキのリクエストは大好きなヒーロー物。
しかし仕事が忙しくて予約を取り忘れてしまい、気づいた時にはコンビニでの受付は締め切られていた。慌てて近所のケーキ屋へ向かうと、3匹の子豚が乗っているケーキを発見。
「もうこれしかない!」そう思った私はケーキを予約し、ある計画を立てる事にした…。

翌日から次男に3匹の子豚の絵本を読み聞かせ、「子豚ちゃん可愛いねぇ、お

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忘れられない日

その日は特別な試合だった。
警備も厳重な施設で、決まった車と人しか入れない。
「いくら選抜大会とはいえ、子供サッカーの試合なのに大袈裟な話だこと」と呟きながら眠りについた。

…携帯の着信音で目を覚ます。
目覚ましは?「しっかり止まってるぅ!」
顔面蒼白になりながら電話を取る。もちろんチームのコーチからだ。「いまどちらですかぁ!エースで10番でキャプテンの息子さんがいないと困るんですけどぉ!」

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一人暮らし

遠くでモノレールの音がする。
今夜も仕事で遅くなり、かなり疲れた。
OLの一人歩きには少し物騒かもしれない。
昼間は「よろしくお願いします!」「失礼します」「申し訳ございません」をいくつか言ったあと、ひたすら書類作り。気がつけばこんな時間だ。仕事に追われる毎日に限界も感じ始めて来た。
それでもお腹は減る。
スーパーで割引された惣菜を買い、誰もいない部屋に帰る。「ただいま」もちろん誰からも返事は来な

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大嫌い

まずい、完全に遅れた。
予定外の残業で家に着くのはあと30分はかかる。
今日は娘の美鈴の5歳の誕生日だ。
「おとーちゃん、きょうは早くかえってきてね」
「うん分かった。良い子にして待っててね」
「うん!」
また悲しい思いをさせてしまう。
この前もそうだった。
家で仕事をしていて構ってあげられなくて、何度も「ちょっと待ってね」と言っていたら「『ちょっと待って』なんて大嫌い!うわぁぁぁーん!」と泣かせ

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honest

毎週金曜日の20時から沖縄県のRBCという放送局にてオンエアされているラジオ番組「シンカの学校」に投稿したラジオドラマの話です。どこかに記録しようと思い、ここに書き出した次第です。短いので軽く読めると思います。

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つなぐもの

毎週金曜日の20時から沖縄県のRBCという放送局にてオンエアされているラジオ番組「シンカの学校」に投稿したラジオドラマの話です。どこかに記録しようと思い、ここに書き出した次第です。短いので軽く読めると思います。

つなぐもの

今日は我がシンカ学園の文化祭。
各教室で縁日やスタンプラリーやファッションショーをしたり、昔の映画を上映しているクラスもあった。タイトルは10ROOMSと書いてある。面白そ

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反省会

毎週金曜日の20時から沖縄県のRBCという放送局にてオンエアされているラジオ番組「シンカの学校」に投稿したラジオドラマの話です。どこかに記録しようと思い、ここに書き出した次第です。短いので軽く読めると思います。

反省会

SE(波の音)
波の音を聞きながら、潮風を受けている。
私と友人のマリコは海に来ていた。
もう1時間になるだろうか。しばらく沈黙が続いていたが、マリコがぽつりと言った。
「文化

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始まりは文化祭

毎週金曜日の20時から沖縄県のRBCという放送局にてオンエアされているラジオ番組「シンカの学校」に投稿したラジオドラマの話です。どこかに記録しようと思い、ここに書き出した次第です。短いので軽く読めると思います。

始まりは文化祭

文化祭まであと2週間。
実行委員長に選ばれた私こと真栄城美鈴は超多忙だ。展示物や看板の設置、催し物の進行のチェック、配布資料の準備や指示など、やる事は山盛りで恋をする暇

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花火手帳

毎週金曜日の20時から沖縄県のRBCという放送局にてオンエアされているラジオ番組「シンカの学校」に投稿したラジオドラマの話です。どこかに記録しようと思い、ここに書き出した次第です。短いので軽く読めると思います。

花火手帳

「この先を真っ直ぐ行くと駅に着きますよ」
「お嬢さん、ありがとうございました。お礼にこれを差し上げましょう」
道案内をした私に、お爺さんはそう言って一冊の手帳を渡した。いらな

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