はじめに【BtoBマーケティングの教科書】

BtoBマーケティングという道は本当に果てしない。

それなりに険しい山を登り果てて眼下を見下ろし、「これがBtoBマーケティングか、、」とわかったような気持ちになってみても、またちょっと進むとさらに険しい未知の山が現れるような経験をもう何回もしている。

そもそもBtoBと一括りに言っても消費財からハードウェア・重機など商品サービスはさまざまだし、対象となる顧客も数人のスタートアップや小企業であったり、日本を代表する大企業だったりする。

4Pと呼ばれるプロダクト・プライシング・プレイス・プロモーションを司り売りにつながる重要戦略を動かして初めてマーケティングと言えるシビアな考え方をする人もいれば、Web広告の運用を「マーケティング」と呼ぶ人もいる。

BtoBマーケティングはそれだけ曖昧で不明瞭なもので、非常に多岐に渡る役割・機能を表現しているし、多岐に渡る役割・機能それぞれにとてつもない奥深さがある。

この書はそんなBtoBマーケティングについて私なりの解釈と登り方を余すことなく記すものである。

これからBtoBマーケティングという果てしない旅路を歩み始める人に、もしくはすでに歩み始めているもののこの道が適切なのか見つめ直したい人に届いてほしい。

私自身は現在とあるIT系スタートアップにてマーケティング責任者をしている。BtoBマーケティング歴は約9年、本業では今が3社目のキャリアだ。副業を含めるとこれまで大体20社程度のBtoBサービスのマーケティングに関わってきただろうか。

この道20年、30年といった大ベテランの方々がいる中からしてみたら、私はまだまだペーペーとも言えるかもしれないが、20社でBtoBマーケティングをやってみると、ターゲットや商材、事業フェーズなどによって当然違いはさまざまあれど、欠かしてはいけない重要な考え方があれば、よく当たる正攻法もあることが見えてくる。

他社のマーケターと雑談をする中で「ああこれよくある落とし穴だな」と思うものもたくさんあった。

そろそろ10年という1つの良きタイミングを前にして、自分がこれまで培ってきたノウハウやTipsをまとめていこうと思う。

現状に悩むBtoBマーケターの先を照らす一助となること、もしくはこれからBtoBマーケティングの道を歩み始める人の道標となることができたら幸甚だ。


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