妄想SF5 『ナイトメア』

「夢治療」という言葉が普及して間もない頃。自分のみたい「夢」を観せられる技術。「夢」に介入し、ポジティブな「夢」を観せることで鬱などの精神疾患の治療法として開発された技術である。

「夢治療」は精神に与える影響の大きさから、専門医のみに許された技術だ。「夢」は論理的に飛躍していようが、観ている者は疑問を感じない。また、起きたらだいたいのことは忘れてしまう。治療にはただリアルな「夢」をみせればいいわけでもなく、多少の論理は壊れているほうが患者には効果があるときもある。

「夢治療」を開発した金田は、この道のスペシャリストである。そんな彼にある依頼が舞い込む。「夢」に魅せられ、現実と夢の区別がつかなくなる症状、通称『ナイトメア』の患者の調査依頼だった。



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