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アッカデミア美術館

Galleria dell'Accademia

サン・マルコ広場から大聖堂へ向かうリカーソリ通りの角にアッカデミア美術館があり、フィレンツェ美術学院に隣接しています。

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現在ここはミケランジェロの 《ダヴィデ像》のあることでよく知られている美術館ですが、《ダヴィデ像》の原寸大のコピーがつくられてシニョーリア広場のオリジナルと入れ替わり、オリジナルがここに運ばれたのは1873年のことです。

美術館そのものは、1784年にトスカーナ大公ピエトロ・レオポルド1世(メディチ家の後継者で、ロートリンゲン家出身でのちの神聖ローマ皇帝レオポルト2世)の発案で、美術学院の生徒の研究を充実させるためにウッフィーツィ美術館とピッティ宮殿からメディチ家の美術コレクションの一部をここに集めて建設されました。


1階の細長いサロンには、ミケランジェロの彫刻が両側に配置されています。

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《福音記者の聖マタイ》は、フィレンツェの大聖堂正面を飾る12使徒のひとりとして制作されましたが、設計上の計画に変更があって未完成のまま放置されたものです。これは、数多いミケランジェロの未完成作品の第1号となります。

画像11San Matteo, Michelangelo Buonarroti, 1505-1506, Marmo, 216 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze

ローマ教皇ユリウス2世の廟墓を飾るために制作していた4体の《奴隷像》は未完成であるとはいえ、《若き奴隷》《目覚める奴隷》《奴隷アトラス》《ひげ面の奴隷》と呼ばれて親しまれています。(結局墓碑には組み込まれませんでした。)

画像5Schiavo giovane, Michelangelo Buonarroti, 1530 circa, Marmo, 256 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze

画像7Schiavo che si ridesta, Michelangelo Buonarroti, 1530 circa, Marmo, 267 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze

画像7Schiavo Atlante, Michelangelo Buonarroti, 1530 circa, Marmo, 277 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze

画像8Schiavo barbuto, Michelangelo Buonarroti, 1530 circa, Marmo, 263 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze

(1513年には、これらに先立つ2体の《瀬死の奴隷》《反抗する奴隷》が完成しており、それらは現在ルーヴル美術館の所蔵になっています。)

画像9Schiavo morente, Michelangelo Buonarroti, 1513 circa, Marmo, 229 cm, Museo del Louvre, Parigi, Francia

画像10Schiavo ribelle, Michelangelo Buonarroti, 1513 circa, Marmo, 215 cm, Museo del Louvre, Parigi, Francia

《パレストリーナのピエタ》は、同じ場所に展示されている他の彫刻とは異なる歴史を持ち、ミケランジェロ、ベルニーニ、またはどちらかの工房による作品だと考えられています。

画像12Pietà di Palestrina, 1560 circa, Marmo, 253 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze


細長いサロンの奥、ガラス張りのドームの下には、高き5メートル(台座を含まず)の《ダヴィデ像》が、明るい陽光を浴びて若々しい裸身を見せています。

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フィレンツェは、1464年以来何人かの彫刻家に依頼して、巨大な大理石塊からダヴィデを彫り出させようとしましたが、誰も完成することができずにいました。

1501年、当時26歳のミケランジェロが委託を受け、1504年に完成したものです。

画像14David, Michelangelo Buonarroti, 1501-1504, Marmo a tutto tondo, 517×199 cm, Galleria dell'Accademia, Firenze


中世におけるダヴィデは、年老いた「預言者ダヴィデ」として表現されることが多かったのですが、15世紀になって「ゴリアテを倒す少年ダヴィデ」の主題に人気があつまり、ドナテッロをはじめ多くの彫刻家が新しいダヴィデのイメージを試みました。

『旧約聖書』ではダヴィデがゴリアテを倒したのは13歳のときでしたが、ミケランジェは優しい少年の姿では「力」を表現することはできないと考えて、イメージの源泉を古代彫刻のへラクレスとアポロンに求めました。

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こうして、若々しく正義感に燃える力強い「青年のダヴィデ」が、あたかもルネサンスを象徴するかのように誕生したのです。


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アッカデミア美術館/Galleria dell'Accademia

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