エンジニアから事業責任者になって分かったこと
今の会社には新規事業であるECのエンジニアとして入社しましたが、今年の3月頃からエンジニアからECの事業責任者として動いていました。
業種が変わると、事業に対しての思考や執行がエンジニアとまた全然違います。
せっかくの貴重な体験なので、自分なりに気づいたことを少しだけまとめておきたいと思います。
下記は僕のgithubの草です。3月頃から急激にコミット数が減っていました 笑
常にROIを意識して業務の優先度を決定する
事業を伸ばすために色々思案していると、運用や開発など全ての業務において「やりたいこと」「やってみたいこと」が無限に出てきます。リソースは無限でない中でこれは困りますね。
「全部やりたいんだけど全部は無理だから優先度決めよう」となるわけです。じゃあどうやって優先度決めるの?となったとき、ROIを元に決定していきましょうということです。
当たり前だよと思われるかもしれませんがとても大切です。「なぜこれがROI高いのか」を根拠を持って説明できるまでがゴールです。
ECの場合、例えば売上がKGIだとして、その下にGMVやテイクレート、CVR、セッション数など色々な数値がぶら下がってくると思います。
その中でも今のフェーズだとCVR高めるために、
・取り扱い商品数を増やす
・webで適切なVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)するUIのテスト
・CRMの運用・機能作成
など様々な施策が出てくると思います。
例えばこの3つの中だったらどれがROI高そうでしょうか。
ユーザー数が少ないのにCRMをしてもあまり効果ないかもしれません。まずは新規購入顧客を増やすことが良さそうです。
新規購入顧客が取れない原因として、「ユーザーのニーズを満たせるだけの面を確保できていない」とするなら「取り扱い商品数を増やす」ということは優先度高そうですね。
「取り扱い商品を増やす」といっても闇雲に増やすだけでなく、「売れる商品の取り扱い」を増やしたいわけです。
「売れる商品の取り扱い」を増やしたいなら、どのようなアプローチがあるでしょうか。仕入れ営業をシンプルに増やすのもアリですが、リソースはありません。少ないリソースでリターン(売れる商品の取り扱い)を得るには戦略を持って仕入れを行う必要があります。
いわゆるMD(マーチャンダイジング)です。言うのは簡単ですが、実行はとても難しいです。これを執行できるレベルまで「やること」を明確にします。PDCAを回しやすくするためダッシュボードもあったほうが良さそうですね。
このように、プロダクトのフェーズに合わせて「何をどのようにやるべきか」をROIを意識して考え続けることが基本のキだと思いました。
やっていいことを判断するには
割と大きめな意思決定の際にとても必要です。マネタイズのような、事業の存続や方向性に関わるような時です。
これを判断する時は慎重に。達成したいプロダクトの未来像の他にもPLの観点も持ち合わせなければいけないと痛感しました。
うまいとこ料金設計して、一見問題なさそうなPLを作成できたとしても、本当に想定のまま行くのか、トップラインどこまでいくか、など再度考える必要があります。
様々な選択肢を叩き出した後、今扱っている商品との相性(単価や頻度、性質など)に適しているか、適していないか。いろんな選択肢を出して、プロダクトがどういった方向に行くかまで考えて判断することになります。
とにかくリサーチを重ねた上で、仮説を立てなければなりません。
PLはプロダクトを作っていくときに必要だし、PLが読み解けるようになっていくと他社のPLからもヒントを得られるようになると感じました。
最後に
実際に実務でビジネス職をやってみると、エンジニアとは違った視点や考え方が必要になってくるとわかりました。
振り返ってみると「そんなの当たり前じゃん」と思われることですが、それをしっかり執行し続けていくことがとても大切だし、スタミナもいるなと感じました。
他にも学んだことや、エンジニアとしても持ち合わせておくと良い視点などたくさんあったのですが、ありすぎてまとめきれないので割愛します。
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