志望動機を生成AIで書く?#新卒採用
新卒採用試験のエントリーシートや、面接で志望動機や学生時代に力を入れて取り組んだこと(=ガクチカ)を尋ねるのは昔からの定番です。
そしていつの時代も巷には様々な就活テクニックが溢れます。こういうふうに書いたら良い、これはNG。こう書いたら書類選考を通過した、と。
エントリーシートを何枚も読んでいると、だいたい同じようなことが書いてあり、中身のない内容がほとんどです。
そして最近出てきたのが生成AI。
ためしに、うちの会社の名前をあげて「採用試験の志望動機を書いてください」とChatGPTにお願いしたら、これまでに何度もエントリーシートで見たことのあるような文章が出てきました。
会社概要の文章やサイトに書いてある企業理念の言葉を繋げただけにしか思えない文章ばかりです。
うちの会社ではありませんが、ためしに就職人気企業にランクインする株式会社オリエンタルランドの志望動機をChatGPTに書いてもらったらこんな感じになりました。
何か共感できるところはありますかね?
書類選考の仕事というと、こういう感じの文章を100枚単位で読むことです。本当にこんな感じの文章はたくさんあります。
ディズニーのキャストの勤務経験のある学生の設定、などの追加要素も加えて同じようにもう一度やってみましたけど、漠然とした内容の、まるで本人の個性を感じられないような、ふわっとした文章しか出来上がりませんでした。
これからの時代は生成AIを使いこなす能力が必要になってくるんでしょう。しかし、何かを説明する内容なら生成AIを使ったほうが早く確実に文章が書けるんだと思いますけど、自分の考えや自分の思いを書くのであれば、やはり自分の言葉で書かなければ伝わらないと思いました。
もし、要点をうまくまとめてくれるとか、文章の流れを作ってくれる、とかなら生成AIを活用してもいいかもしれません。
生成AIばかりになると、志望動機を書いたり言わせたりする意味がない、となるんでしょうか。仕事はすべて言葉を使ってコミュニケーションをすることは変わらないんでしょうから、何らかと形で志望動機を尋ねることがなくなることはないように思います。
最後に
実際に採用した社員の話で、
「第一志望だったので、エントリーシートを何度もキャリアセンターに添削したもらったんです!」
という話を聞きました。その話を聞いた私はとても嬉しかったです。
やはり人が読む以上、「他人が読んでどう思うか?」を意識して書かなきゃいけない。そして完成させるために、人(就職指導をするキャリアセンターの職員なら適任)に読んでもらって添削してもらうことは必須でしょう。
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