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大昔に社会保険労務士試験を受けたときのこと

私が所有している資格の中で、難易度として一番高いのは社会保険労務士資格だと思うのですが、大昔に試験を受験した時のことについて書いてみようと思います。


受験のきっかけ

調べたら平成21年の試験を受けておりました。1年前から勉強をしていたので勉強を始めたのは平成20年の夏頃だったと思います。
きっかけは、仕事で社会保険の手続きに若干関わっているものの、内容もわからずやっていたため、勉強して知識を身につけ資格を取れば仕事に役立つと思ったからなのと、その時嫌なことがあってその現実逃避に勉強を始めてみようと思ったからです。
狙うなら一発合格だと思い、勉強に必要な投資は惜しみませんでした。会社の帰りに通える場所に予備校があるので、その予備校に申し込みをしました。予備校はTACです。

資格予備校へ申し込み

通常の講義の前に、入門的な講義がついていて、さらに対面の講義のほかにWebでも講義を受けられるという、ほぼフルセットの講座を申し込みました。約20万円を一括で支払い、申し込みは完了です。

実は私、こういう勉強は結構ちゃんとやるほうです。

勉強っていっても学校で用意されたカリキュラムの内容を理解し覚えてゆく勉強と、何を学ぶのかというところから自分で探し出してゆく勉強があるじゃないですか。さすがに予備校なので、目的はただ一つ合格ということであり、そのために特化した内容が用意されているわけです。レールが敷いてあって、そこから転んだりはみ出したりしないように一定のペースで歩けば合格を勝ち取ることができます。言われたことを覚えてゆけばいいのだろう、という安心感がありました。

講義が始まった

週に2回くらい、会社の後に予備校に通うという生活が始まりました。残業も人付き合いもないような生活だったので、時間はありました。空腹になるので軽く何かを食べ、講義に臨みました。
さすがに高いお金を払うだけあって、講義はわかりやすかったです。
大学生の時、授業なんて眠いだけだったのに、自分で20万円をぽんと払うとしっかり勉強するものですね。眠くなるようなことはほとんどありませんでした。
自宅でwebで講義が見れるというのも良かったです。対面の講義とは違う講師なのですが、同じ内容を違う切り口で解説してくれるので理解が深まります。しかもWebを担当している講師だけあって、特に経験豊富なわかりやすい講師が選ばれているようです。

受験勉強は続いてゆく

約1年の間に、細かく分けて10科目の内容を勉強しました。
予備校の講義を含め、1日最低3時間は勉強していました。大学受験並みのことをよくやっていたと思います。なぜやれていたかと言えば、「他に何もなかった」からというのがモチベーションでした。仕事が極端に忙しいわけでもなく、人付き合いも、趣味も、遊びも、何もない、という時期でした。
ちょうど良かったのでしょう。

勉強はありとあらゆるところでしていました。あちこちの喫茶店、図書館、東京タワーの展望台、そして仕事中の待ち時間にこっそりと。(私は電車の中では勉強できないタイプです)
科目の終わりごとにある「実力テスト」は点数が取れたり取れなかったりしましたが、きちんと復習を行いました。

脱落してゆく人もいるようだ

予備校に通っていて気づいたことがあって、教室にやってくる人の数がだんだん減ってゆくんですよ。
教室の席は自由席なのですが、だいたい同じところにみんな座っています。声をかけたりはしませんが、なんとなく顔は覚えてくるんですね。そう言えば、最近見かけないなーという人が増えてきました。
毎回、私の前の席に座る素敵な女性の方がいたのですが、その人もいつからか見かけなくなりました。(私は勉強をしに来ているんだと思っていたので、声をかけたりすることは一切しませんでした)

年金は、まったくわからず

社労士試験の科目のうち、労働基準法だとか、健康保険法だとかは実際の仕事で関わっていることもありますし、イメージがしやすいんですよね。
一方でまったくわからかったのが、国民年金と厚生年金です。今の年金制度がどうなのかだけでなく、日本の年金制度ができてからこれまでの変遷まで覚える必要があり、大変でした。試験対策上のことは、一応覚えた気にはなりました。
勉強して思ったのは「年金制度が不安だ」とか言っているほとんどの人は理解してないんだろうな、ということです。

数字の暗記は、とにかく一度暗記する

数字を覚えなければならないのがいくつかあるんですね。
数字もただ暗記ではなく、講師のアドバイス通り、なぜ数字が大きいのか小さいのか意味を考えて覚えるようにしたのと、毎日1回は書くようにしました。毎日1回声に出しながら書いていれば暗記はできます。一度は暗記した、というのが重要で、忘れてもあとですぐに思い出せるんです。次の科目に進んだら忘れてしますのですが、あと(試験直前)で、ちょっと復習したらすぐに思い出しました。

試験が近くなって

模試が何回かありました。最初は合格から程遠い評価だったのですが、きちんと復習を行い、徐々に評価もあがり、合格圏内に上がってゆきました。
総復習をしようと思い、Web講義動画をすべて倍速を聞き流しました。だいたい頭には入ってきているので、倍速で聞いても中身がわかるほどにはなっていました。
あと、TACのサービスで、試験直前に全科目のポイントだけをメール配信するというのが(当時。今は知りません。)あって、そのメールを全部印刷して何度も直前に何度も見直しました。テキストをすべて見直すことはできない時期だったので、ポイントだけが数枚の紙に収まっているのはありがたかったです。ちなみに試験当日も持参しました。

試験当日〜合格発表

不安はありましたが、スムーズに問題を解くことができたように思います。
TACの教材で一切触れられていない内容もあったのですが、「これは一度も見たことがない」ということがすぐわかりましたし、「だから捨てていいんだ」と冷静に判断できました。

試験の結果としては、選択式34点(40点満点)、択一式53点(70点満点)で、合格でした。

科目ごとに一定の点数以下だと「足切り」といって不合格になる場合があるのですが、足切りギリギリの科目もありませんでした。


ということで、10年以上前の話なのですが、よく勉強したなあと今でも思います。
ちなみに、社会保険労務士は登録しないと名乗れないし、独占業務を行うことはできないのでしが、私は一度も登録をしたことはありません。
「社労士になれる資格がある人」という扱いです。
本格的に社労士をやってみようかなと妄想はしています。





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