インフレ時代はストックではなくフローで戦う時代か

これまでかなりインフレについて考えてきたが、ストック(例えば貯金や株式投資など)よりフロー(収入や売上による利益など)でインフレと戦うべきだろう。周りがインフレによって値上がりしている環境下ならばフローが成長する期待値は大きい。インフレ下では資金を節約して耐え忍ぶには限界があるが、資金を賢く投入して昨日よりも稼げるようにしやすい。フローが成長をするならばインフレにも耐えられるし、いくら借金しても大丈夫だ(もちろん、後述の限度があるが)。
資産運用で4%の利益を出すのはこの環境ではかなり厳しいし、自らの努力ではどうにもならない部分が大きい。が、フローならばまだ努力でどうにかなる余地が大きい(どうにもならないことも多いが)

これは個人にも、企業にも言える話だ。寝かせておく資金があるならばさっさと使って次のフローを得る手段を考えた方が良い。資金は可能な限り回転することが望ましい。福利というと年利を想定しがちだが、月単位でも有効である。例えば、0.5%の成長率であっても月に1度0.5%ずつ成長すれば6.2%程度の利回りとなる。
もちろんそんな上手くは行かないが、それを志向するべきだ。これは年収を上げる努力も良いし、副業であっても良い。とにかく成果に対して資金を投じなければならない。

もちろん、それでもストックはなければならない。「夜越の金は持たない」のは余裕のない暮らしに他ならないし、突発的な支出でゲームオーバーとなる。しかし、その金額は合理的に最低限とするべきだろう。
株式投資など資産運用に資金を投じるのも手だが、やはり最低限とするべきだ。資産運用は余剰、もしくは将来に使用する予定のあるお金を効率的に運用する手段に過ぎない。「株式投資で一発逆転」はソロスやレイ・ダリオ並みの実力があるなら別だが、9割の人間は持続的な成長は難しいだろう。
余剰資金というと、「いや、今株式投資に投じているお金は余剰資金だから」と思うかもしれないが、例えば老後に不安があって株式投資をしているならばそれは使用する予定のあるお金だ。
本当に使途のないお金は老後を生活しても使い切れないお金だ。まあ私はそんなお金とは無縁だが。

いつまでインフレが続くか?

ここで気がかりなのは、インフレはいつまで続くかという点だ。ただし、インフレからデフレに転換するとフローからストックがものを言うようになる。投入よりも節約が肝心となる。なので理想的に言えば、インフレ下で資金を蓄えておくのが望ましいが、インフレ下だとそこまで頭が回らないこともあるので気をつけたい。

今後のシナリオ

これは数あるシナリオのうちのひとつでなのだが、インフレ率はこれから先ジェットコースターのようにアップダウンを繰り返すのではないかと考えている。感覚的に言えば、2020年のロックダウン開始後のデフレ->2022年現在の高インフレといった極端から極端へ振れてしまう事を懸念している。そのシナリオの根拠は書くのがかったるいので割愛するが、主に需給のタイムラグがこれから問題になるのではないかなと考えている。暇があったら今度まとめてみたい。
何れにせよ、今はジェットコースターの頂点に向かって傾きが小さくなってきたところだ。このジェットコースターは全員強制参加のくせにスタッフが居ないので、安全バーを降ろしたか、ロックを締めたかは自分で確認しなければならない。その上、安全バーをしていなければ必死に機体を掴んでいないとどこかで投げ出されてしまう。
ま、気をつけましょう

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