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思考を超える沖縄へのひとり旅。

思考を超える旅がしたい。

いつからかそう思うようになり
さまざまな国や国内へ旅するようになりました。

そして今度は
こう思うようにもなっていきました。

思考を超えるプレーがしたい。
思考を超えるコーチングがしたい。
思考を超えるコミュニケーションが取りたい。
思考を超える一日を過ごしたい。

思考を超える人生を送りたい。

思考を超えた先にある予期せぬ風景を
いつでも、どこでも見てみたいんですよね。



急遽決まった
沖縄への3日間のひとり旅。

出発時に決めていたのは、この3つのみ。

・那覇のゲストハウス「月光荘」に宿泊すること

・「珈琲屋台ひばり屋」に行くこと

・藤代圭一さんに会うこと

あえて、あまり予定を入れず、余白をたっぷり入れて。

時間的、肉体的、精神的な余白があれば
予期していなかった人や場所やモノとの出会いが
さらっと舞い込んでくるかもしれないから。

もちろん
余白を作ったところで出会わないかもしれないけど
出会うかもしれないなら、やっぱりそうしたい。

まぁ、例え出会えなかったとしても
「今」をいっぱい感じられて楽しいのは間違いないし。



たまらなく刺激的な3日間となりました。

店主の心意気を感じまくる
『 OKINAWA SOBA EIBUN 』の絶品創作沖縄そば。





いい感じに整っていない那覇の景観。






古びた市場内にある緩やかなカフェ『 potohoto 』。



国際通り近くとは思えない穏やかな空気が流れる
ずっと行きたかった『 珈琲屋台ひばり屋 』。




ひとりで飲み歩いた市場内の個性的な酒場。







味のある建物と自由な空気感
部屋のサイズ感が最高だった『 月光荘 』。







本島北部の山中にあった
インドネシア人店主のカレー屋『 ワルン ルンパ 』と
そこに併設された『 COFFEE SENTI 』。







今帰仁村の世界遺産『 今帰仁城跡 』と
圧倒的な自然を感じられるビーチと集落景観。











リオデジャネイロのビーチを思い出させる
バスケットゴールが設置された北谷のビーチ。




この旅がこれだけ愉快なものになったのは
藤代圭一さんのおかげでした。

「しつもん」をキーワードに
スポーツチームや選手をサポートしたり
本の出版や講演会などの活動もされている
スポーツメンタルコーチの藤代さんは
沖縄県と島根県の海士町(隠岐諸島)の
2拠点生活を実践しています。



ちょうど沖縄にいるタイミングということで
少しでもお会いできたらとお伝えすると
結局、3日間すべてで時間を作ってくれ
興味深い場所や人たちに出会わせてくれたのでした。

場所を変えながら、いろいろな話しができました。

初日は、那覇のディープエリアにあるカフェで
2日目は、沖縄でサッカー指導をされている
儀間さんと二田水さんを呼んでくださり飲み屋街で
最終日は、北谷と読谷の様々な場所で。

特に話すことが多かったテーマは
「エコロジカル・アプローチ」×「沖縄」。

ちょうど「フットボリスタWEB」に掲載される
『エコロジカル・アプローチ』の書評原稿の
最終的なやり取りをしていたことや
藤代さんもすごく興味を持っていたテーマ
ということもあり
沖縄との掛け合わせについて様々な話しを。

原稿にも書いたのですが
日本という国がもつ気候や風土
そして、長年かけて培ってきた文化や価値観と
エコロジカル・アプローチとの相性は
とても良いと思っていて、だからこそ
日本ならではの育成ができるんじゃないかなと。

今回、沖縄に身を置きお話を聴いていて
「チャンプルー文化」とも呼ばれる
文化的な多様性が根づいているこの環境には
特に大きな可能性が眠っているように感じました。



自分自身のなかでも
沖縄のあちこちで、あれこれ考えていました。

「 家族と、どんな時間を共有していくのか 」

「 自分の人生のこれまで ⇔ 今 ⇔ これから 」

「 思考の断片をどう編集して
 どう表現していくのか 」


それぞれに
結論めいたものは出していないのですが
沖縄の空気感と
いい感じに混ざり合ったので、それでよし。

結論は、一番いいタイミングで
思考を超えてポンと生まれてくるだろうから。



沖縄ひとり旅の最後に流れ着いたのは藤代邸。
奥さまの " 紅子さん " とは「はじめまして」でした。

地元が同じ(東京都練馬区光が丘)だったり
旅が大好きで海外に住んでいた経験があったり
野村訓一さんのラジオ番組フリークだったり。

共通項がたくさんで盛り上がったのですが
それを抜きにしても
紅子さんの自然な在り方が本当に心地よくて。

目の前の流れに乗っていこうとする
旅人特有の軽やかさを纏った人。

3人での話しがひと息ついたとき
藤代さんが沖縄関連の本を数冊持ってきてくれました。

その中のある雑誌に目を奪われていると
藤代さんが意外なことを教えてくれました。


「 その雑誌ですね
   沖縄のカフェが出版してるんですよ 」


それは『 CONTE MAGAZINE 』という
沖縄にまつわる人たちを取り上げたインタビュー雑誌。

装丁のデザインや紙質のクオリティ
興味深いインタビュイーの人選などなど
カフェが出版するレベルの雑誌とは到底思えず。

調べてみたら、なるほど。

編集長は20年近く
雑誌『 SWITCH 』の編集をしていた方でした。

そして
この創刊号の編集長コラムを読んで購入を即決。


「 フランス語で " 物語 " を意味する
 " CONTE " を雑誌名にしたのも
 編集コンセプトを
 " 目には見えないものが見えるように
  声にならない声が聴こえるように "
 としたのも " つながり " を実感して生きる
 沖縄の人たちの姿に重ねてのことだ 」


「 本来 " 私 " の周りに溢れる
 たくさんの豊かな " つながり " を
 感じとれる感性と想像力
 そしてそれを暮らしの中で
 取り戻していく力を獲得するために
 それら " つながり " が生み出す " 物語 " を
 雑誌の中に丁寧に描いていきたい。
 その中にこそ、人間の生きる知恵や
 生きる力があると思うし
 それこそが、私たち人間が帰るべき
 懐かしい故郷だと言えるような気がしている 」


この雑誌はきっと
新たな「思考を超えた予期せぬ風景」に導いてくれる。

大事な出会いのように思えたのです。



たった3日間の沖縄ひとり旅。
でも、とてもとても濃密なひとり旅。

最後に藤代さん夫妻と沖縄そばを食べ
お店の目の前の綺麗な海を眺めていたとき
間もなく沖縄を発たないといけないことに
言いようのない寂しさを覚えたのですが
帰る場所や待ってくれている人たちを想像したら
その感情はすぐに消えてなくなっていました。

やっぱり、嬉しい日常なんだ。



帰りの飛行機の中で
この旅で考えたことなどを綴った
iPhoneのメモ帳を読み返していると
ある言葉に心がじんわりと喜んでしまいました。

『 CONTE MAGAZINE 』で見つけた
落語家・笑福亭鶴瓶さんの言葉。
( 鶴瓶さんのインタビュー記事、傑作です ) 


「 ここや!って思ったひらめきが
 実は運命のはじまりなんよ。
 だから、ひらめきを躊躇して止めるよりも
 そのひらめきがええか悪いかわからんけれど
 突っ込むことによって運命が開ける。
 そういう意味では
 すべては無意識の中にあるんよ。
 でも、大事なのは、それをどうつなげるか 」


よし、今度は、家族で沖縄に来てみよう。

思考を超える旅に出よう。





















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