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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑰

農園で働き始めて1年がたち、僕の担当している畑に新入社員が配属されてきた。事務所から軽トラで畑に移動しながら話をしていた。
「山本さん、今日からお願いします。井上と申します」
「僕もまだ1年だから一緒に頑張ろうね、年も同じくらいだしね」
「僕は25歳ですが、山本さんはおいくつですか?」
「僕は26歳だよ同じくらいだね、前の仕事は何?どうして農業がやりたいの?」
「大学を卒業して、エネルギー関係の会社に入りました。ケガで3か月休職をした際に会社が提供している資源により環境破壊・環境汚染をしている罪悪感が抑えられなくなってしまったんです。給料は良かったのですが、精神的に耐えれれなくて」
「そうか、僕も似たようなもんだよ。営業をしていたんだけど、成績の為に洗脳みたいなことをするからね、必要以上のものを売る事が騙しているみたいで嫌になったんだ、農業だって農薬をたくさん使っているからね、利益重視なんだよね。土にも悪いし身体に無害なわけないよね」
「僕もそう思って無農薬にしました。他に地球と人に優しい仕事が思いつかなかったんです」
「井上君、僕たち気が合うね地球の環境破壊について。色々教えてね」
「こちらこそ農業を教えてください」

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