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3つの「う」 〜 エンジニア採用における心の保ち方 〜

キタムラ・ホールディングスグループにて現在しまうまプリント採用担当をしておりますてつのすけです。今年一番の学びは「自分がされて嫌なことを他の人がされても嫌だとは限らない」です。(テンプレを140文字以上いじらないスカウトは滅びろ協会会員ですどうも)

この記事は エンジニア採用 Advent Calendar 2021 6日目の記事です。

一時期、エンジニア採用やりたい!という方を結構見かけましたけど、少し減ったのかなと思っています。というかこのポジション、下手すると鬱になります。

ちなみに私の昨期の目標達成率は数字で言えば25%です。これだけ見れば減給間違いなしの数字です。そもそも採用は再現性が高いノウハウがあるというものではなく、当たり前のことをやらないと確実に負けるし、当たり前のことをやっているだけで勝てるもんでもない。そんなVUCA的など真ん中をいく業務なのかなと思っています。楽しそうみたいなイメージで手を出すと本気で火傷する職種だと思います。

そんな中、青々としている隣の芝生。SNSを見ているといろいろとキラキラとした情報が流れてきます。

エンジニア組織を加速させる!未経験から今すぐできる採用手法
明日から実践できる「ITエンジニア」採用必勝法
エンジニア採用一年目の教科書〜未経験から開発組織を3倍にするまで〜

※ おことわり ※
これらの発信についての悪意は微塵もありません。タイトルがキャッチーである必要性も理解しておりますし、そういった発信の内容について十分に参考にさせていただいております

セミナーのタイトル等々から拾ってきました

などなど、エンジニア採用に自信ニキのみなさんがキラキラとセミナーに登壇しています。水の中で息ができなくて死にそうな自分としては教科書だけで東大に受かりましたってお前もともと優秀なやつだろ!!という気持ちで指をくわえて見ています。

自分の場合は元エンジニアなので、「エンジニアへの理解があるのはいいですね」「ジンジニアがいれば採用ってうまくいくんじゃないですか?」なーんてこともちょいちょい言われます。
経営からは「あそこは順調に採用できてるらしいけどなんでうちはできないの」とか言われてるかもしれません。(ここで間違っても「それはお前らが(自主規制)」とか言わないように)

さて、そんな中私が気持ちを維持している秘訣としての3つのうを紹介したいと思います。

第一の「う」

そんなとき、心の持ちようとして重要なことはこの人がテレビでお話されていました。

『うるせぇ』と開き直るぐらいがちょうどいい
前向きに生きられる

これがひとつめの「う」:「うるせぇ」です。

そもそもエンジニア採用の難しさっていくつかに分解できると思いますが、それって別にエンジニアに限って難しいことって実はそんなに多くはないと個人的には思っています。

例えば
・そもそも人が少ない → 正直新卒の数だって今減っててそっちのほうが難しくね?
・採用ターゲットの知識が必要 → じゃあ経理とかは知識がある人が採用やってます?

もちろんエンジニアカルチャーがやや独特な部分があるなど、難しい要素とは一要素というよりも組み合わせによって難易度がどんどんあがっていきます。それとは別に正直「今後も生き抜く可能性のある一握りの人たちの採用」って前からクソ難しいと思うんです。今までこれが正解って思っていたことを粛々と採用できてきたことにあぐらをかいていたひとたちが震えてるだけです。新卒採用のほうが簡単とか口が裂けても言えないです。リクルートだったかの言う「その年最も優秀だと思う学生を採る」みたいな、もはや言ってることがプロ野球のドラフト会議のレベルです。

ただ、これが今後もっと他の職種にも広がっていき労働人口も減少します。恐らくは理想の採用をするには何割かの会社に潰れていただく以外に方法がない世界が来る気がしています。(それらの会社を見限ったからなのか、採用担当の離職率が最近上がってません?)何しろ事業だって「これをやればうまくいく」なんて再現性はかなり低くなりました。結果7割の企業が10年と持たず倒産していきます。(COVID-19の影響もありこの数字はもっと変わっているかもしれません)

ここで足元を振り返ってみてみましょう。上のようなことがある一方でだからといって手元足元、何も楽にはなってませんw
エンジニアの採用が難しい、というのは事実である上に、ネットを利用するエンジニアが多いこともあって可視化されやすい。そのぐらいに思って、一旦現実逃避をやめることにします。

第二の「う」

あーだこーだいってても、隣の芝生が青く見えても、状況は変わりません。足元の芝(とりあえず芝が生えているのであれば)をどうにか整えていかないといけないです。こんなときにはこの言葉を唱えます。

うちはうち、よそはよそ!

これがふたつめの「う」:「うちはうち、よそはよそ!」です。

・この方法でうまくいったよ!って言ってる人たちがいる
・「Twitterがんばる」って言う感じの人たちがいる
・この媒体、この紹介会社がめっちゃいいらしい

自身や周囲が見聞きしている世界、特にTwitterでフォローしている人たちの言っていることはバイアスがかかったものの見方になっていないだろうか。メディア露出の高い企業が優良企業とは限りません。

例えばこんな違いがあるかもしれません。

・事業や組織の成長率(急拡大?ゆっくりと?)
・人数規模などは?スタートアップ?10年生き残れた3割の企業?
・いっぱい採用した!って蓋開けてみたらほんとに欲しい人採れてる?

直近でも、タレントプールの話を聞きましたが、サービスやってて所属しているグループが個人情報をビジネスにしている面もあってとてもじゃないが不安定かもしれないサービスにそれら情報を預けられなかったり面談時に情報利用の目的に関する同意を得るなんて難しいわ!なんて思ったりしてました。

よそのうちではお金があったりするかもしれませんが、うちにはうちのいいところが多分あります(なかったらさっさと見限りましょう)
よそはよそ!ばかりみていると本当に手元足元がおざなりになってしまいますので、より、「うちはうち」を強めていくと良いのではないかと思います。

第三の「う」

最後の「う」は、ちょっとこじつけではありますが、こういった形でみなさんがいろいろな情報を発信されているというのはどういうことなのか。それはまさしく、

うらがわではみんな苦労してるんだよなあ…

みっつめの「う」:うらがわではみんな苦労してるんだなあと思うこと です。
水鳥が水面を移動するときその水面下ではみんなめっちゃ足をすごい勢いで回しているのです。

いろいろな情報を発信している背景には、会社からのプレッシャーであったりとか、良い認知の獲得の試行錯誤のためとか、採用サービスの会社とのタッグを組むことで双方メリットを出すためとか、いろいろな目的を持って取り組まれているのだと思います。
その人達の裏側にあるいろいろな苦労もコミで、ありがたく参考にさせていただきつつ、(外野の意見はスルーしつつ)過度に気にしないようにしましょう。

この苦しい状況の中、このアドベントカレンダーのようなもの含め、採用担当同士も良い関係を作っていきたいと思っています。採用はマッチングなので、うちには合わなかったけどあそこにはめっちゃ合うんじゃないかな・・・?みたいなことを個人情報の取扱等々の課題はあるにせよ、進めたりできたら幸せだったりするのかもしれないです。

終わりに

というわけで日々大変なこともありつつ、入社を決めていただいたとき、またその方の活躍している様子を目にすることほど採用担当としては嬉しいことはないと思います。

・うるせぇ
・うちはうち よそはよそ
・うらではみんな苦労してるんだなあ

この3つの「う」で頑張っていきましょう。

明日は glico さんです。先日はMeetyで面談を募集されていたところに突撃してお話をさせていただきありがとうございました。


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