見出し画像

輪っかをどうやって作っているか考えたことありますか?

こんにちは。

突然ですが、見出し画像の椅子の背もたれの輪っかの部分、どうやって作っていると思いますか?

答えは

手でぐるぐるっと曲げて作っています。

え、どういうこと?って思いましたよね。

ハイ、こちら。

このように、丸い型(治具)に沿わせて、てこの原理を使って曲げています。

とても簡単に曲げているように見えますが、それは職人さんだからこそ。
型にきれいに沿わせるのは、素人ではなかなか難しいです。

実は、工場には曲げるための機械もあります。
でも職人さん曰く、機械で曲げたほうが調整がたくさん必要だったり、精度が出なくてロスが多かったりするとのこと。
もちろん機械を使うこともあります。
部品によって手作業か機械を使うか、使い分けているそうです。

曲げるためにつかっている型(治具)も職人さんが考えて作ったもの。

鉄は粘りがあるので、ぎゅーっと曲げると少し戻って広がります。
戻る分を計算して、最終的に作りたい直径より少し小さめの型に沿わせて曲げています。
さすが職人さんです。

写真中央の、ドーナツ状になっているものが曲げるための治具

この輪っかは直径が大きいので、長い材料を使わないといけません。
長いと1人で曲げるのは難しいので2人で作業をするそうです。
特に掛け声や合図を出すでもなく、次々と輪っかを作っていく職人さんたち。
2人の息がぴったりなのは、長年一緒に仕事をしているからとのこと。
まさに阿吽の呼吸で作り上げていきます。

2人の息を合わせて鉄の棒を曲げます


このあと余分なところを切り落とし、歪みをとって、正円に近く平らな状態に調整します。

そして最後は…
椅子の背もたれになります。

背もたれの他に、座面を受けている輪っかや足置きも同じように作られています。


このちょっぴりユニークな形状の椅子(の、見せ場の輪っかの部分)は、こんなふうに作られているのでした。

どうやって作られているかを知ると、おもしろいですね。
職人さんってすごい!

それでは、また。

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*岐阜県関市で自社製品の鉄製家具・雑貨を販売しているお店「テツクリテ」のスタッフのnoteです。商品のことや日常のこと、工場のことなどを気の向くままに綴っています。

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