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「宅野」森山大道へのオマージュ③

森山大道が少年時代を過ごした、島根県大田市宅野のスナップ写真の続きです。


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瓦、石見地方は石州瓦で有名。

赤茶色の屋根が並ぶ景観を眺めると、山陰に帰ってきたと思わせてくれる。

昨今は積雪量が激減しているが、山陰は豪雪地帯なので高温で焼いた固くて強い石州瓦はこの地方の家屋には欠かせない生活の一部。


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なにかの道具、漁業関係かな?


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海沿いを走るバス

完全なるモータリゼーションで車がないと生活できない田舎だが、バスや電車(ディーゼル車)は山間部から海辺まで小さい集落が散らばる山陰では採算が取れない路線が多い。

そのため1日数本のような路線が多く、生活の足にするには心もとないインフラとなり、超高齢ドライバーが運転を辞めたくても辞めることができない問題がある。


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猛々しい葉脈

自然のデザインは、マクロで見るとうっとりさせられる。

人間は勝手に名前をつけるが、同じ葉は二枚とない。


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トラック


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由緒

廻船問屋が活躍した時代、この辺りには豪商がいたようだ。

石見地方は海と山に恵まれており、米は取れないがそれなりに現金収入が得られる環境だった。

人口のピークが石炭・石油エネルギー革命でガツンと落ちているので、江戸時代までの経済環境では豊かな地域だったのかもしれない。


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宅野の公衆電話

まず使わないだろうが、あると落ち着く公衆電話。

トトロでサツキちゃんが庄屋の家で電話を借りていた時代から、わずか半世紀で一人一台のツールとなった。いや~すごい。


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側溝


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瓦と葉

南国感感じる一枚、奄美大島に行ってみたいんだけどなあ。

しかし南国感ってなぜああも憧れるのか?体質的に、ご先祖様を遡れば僕は南洋ルートの血が多く混ざっているように思うんだけど、それが原因かな?


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印の残照


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森山少年が遊んだであろう神社

僕が子供の頃は神社で遊び回っていたが、今はどうなんだろう?

神社は御神域なので、日本の本来の植生が保たれているところが多い。照葉樹林がぶわっとこんもりしている森は、やはり癒やされる。

杉林の暗い森より、陽光がところどころ差す照葉樹林の鎮守の森が落ち着く。

宅野のこの神社は、海が近いせいか森はなかったが、高台から眺める石州瓦の屋根の連なりと海という、THE山陰な風景を楽しむことができた。


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以上、「宅野」森山大道へのオマージュ③でした。

もうちょい続きます。


スライドショー動画もありますので、よろしければご覧ください。




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