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EDAYA展覧会「dNoYeB」(エシカル100考、22/100)

EDAYAの展覧会を見て、思った以上に混乱をしている。エドガーさんが竹で作るインスタレーションは兆しのようで、心がざわつく。

生命の進化の過程のように感じた。在り様を変えながら断絶と変異を弁証法的につづけながら繋がっていくうねりのような。

形なきものが縒りあう世界、小さな結晶が連なり・断絶し・突然変異し・連なり・・を繰りかえす世界、モールス信号のようにデジタルな世界。そんなさまざなな世界を巡る過去の輪廻があり、現在の塔頭にいたる。そこから偶然と協働によって編まれる不確実な未来があり、さらにその先へ流れ行く。そんな展示。

同時にまるで墓場のようだと思った。吊り下げられたアクセサリーヘッドの一つひとつが墓標のような、生まれなかった命のような感じを受けて、吸い込まれるようだった。なにかの阿鼻叫喚が聞こえるような。

墓標のように吊り下げられたアクセサリーはじつに美しかった。

展覧会タイトルの「dNoYeB」は、読めない言葉。この世にない言葉。

かなたへ、超えて、を意味する「Beyond」を逆転させ、文字の大小を不揃いにしている。山下彩香さんらしい示唆に富む。

EDAYAに7年かかわってきた僕の異常な感受性ではあるのだけれど、じわじわと沁みてくる霊性と美とおそろしさ。

展覧会は9日まで。会期中に来場者とともに仕上げていく作品もあり、最終日にやっと全体像が見える。そのうつろい自体が作品になっている。

EDAYAをはじめて知っていただく方には不可思議な空間かもしれないけれども、ぜひ多くの方にみてほしい。

会期:2019年6月4日(火)〜6月9日(日)
時間:10:00〜21:00 *最終日6月9日のみ、18:00クローズ
会場:ICA SPACE
〒103-0004 東京都中央区東日本橋 3-4-6 ICA3 ビル E 2F
東日本橋駅、馬喰町駅、馬喰横山駅 徒歩 3 分
入場料:無料



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