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保育士の仕事とデザイン思考(エシカル100考、28/100)

保育について、何も知らない。

仕事と子育ての両立とか、保活と就活とか、男性育休とかについて日々話しているくせに、保育について知らないのはヤバいな、と思っていた。

本を読んで制度や諸問題について知識は得ても、それは机上であってリアルじゃない。保育士さん側が現場で何を考えて何をしているのかに少しは触れないと、、。

というので、人事であり保育士でもある日置さんのご縁をたよりに保育士さんたちが集まる会に行ってきました。30名を超える保育士さんがいらしたそうで、とてもレア(らしい)。

保育士さん同士の知見シェア&交流と、異業種の人へ保育士さんの仕事がどんなものか知ってもらうことをテーマにしていたので、「保育園でこんなことやってます」を体験する構成になっていて新鮮だったので、そこで思ったことを徒然に。

保育士さんの仕事って、デザイン思考だね!

体を動かしたり歌ったり工作をしたり、と会が進むうちに、この構成は何かに似てるなーという既視感を得たのだけど、デザイン思考のワークショップっぽい。

デザインって、何かの目的をダイレクトに伝えて人を矯正/強制するのではなく、人がちょっと面白そうと自然に行動してしまい、いつのまにか何かを実現している状態を仕込むものだと思う。

街からゴミを無くそう!という目的でカリカリして罰則もうけて監視して、ではなく、何か入れると落下音がするゴミ箱を付設して、みんなが面白がってゴミを捨てるようになっていつの間にか街からゴミが消えてる、みたいに。

手遊び(歌にあわせてみんなで手や指や身体を動かす遊び)ってとてもデザインだなと感じた。

子供の脳(神経?)の発達促進や運動による身体の発育、みんなで遊ぶ経験づけ、そして保育士さんの話しを適宜聞いてもらうこと、などなどの目的(知育体育徳育?)をダイレクトに実現しようとするのではなく、手遊びをする。

子供たち(大人も)が楽しく遊んでいるうちに、いろんな目的が達成されるようになってて、すごいなぁと思った。オリジナルの手遊びを考えるの、かなりのデザイン的なクリエイティビティが求められるよ。

そして工作。雨の日遊びとしてその場にあるガラクタで服を作ってテーマを決めて発表しましょう!というコンテンツがあったのだけど、これはまさにラピッドプロトタイピング。

製品開発などで、イメージしたものをとりあえず目の前の素材でささっと試作しちゃおうというものだけど、確かに子供のときは毎日がラピッドプロトタイピングだったわ。

というように、保育ってデザイン思考が磨かれるなあ、、と妙に感心したのでした。なにぶん子育て経験がないもので、、、。

育休期間はブランクじゃない、会社の仕事に活かせる能力がめちゃくちゃ磨かれる!みたいな主張はよくなされる。

その折にいわれる能力は、マルチタスクや効率化、異文化コミュニケーションとかが多いけど、デザイン思考も入れていい。

デザインコンサル×保育士、なんて人がいらしたら、お話しを聞いてみたいです。

結論としては、保育士さんやっぱすごいね、という安直なものになるけど、ほんとそうだし、学べることは多いなと思った。

追記で、なんかジェンダー的な発言が保育士さん周辺からちらちらと聞こえて、アレっ?と違和感があった。

ほぼ女性という業種で無意識バイアスも固定化されっぱなしになりがちとか、事情はよくわかる。でも保育士さんは子供の価値観作りの第一歩にたずさわる人にもなるので、ジェンダー含めて無意識バイアスについてちょっと意識的になれるときっといいだろうなあ、、とか、偉そうに思ったり。。




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