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コロナショックはウェブ制作をどう変えるか?のイベントに参加してみて

コロナショックはウェブ制作をどう変えるかのイベントに参加しました。
まだ正解がない中での登壇者の4人それぞれの声を聞けて面白かったです。
当日の内容を全部でありませんが、まとめてみました。
Zoomウェビナーで、下記のような形で登壇者の方が出演されてました。

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登壇者
(株)アンティー・ファクトリー 代表取締役社長 中川直樹さん
(株)タービン・インタラクティブ 代表取締役社長 志水哲也さん
(株)ベイジ 代表取締役社長 枌谷力さん
(株)リクト 代表取締役社長 山口祐介さん


イベントのタイムスケジュールは以下のような形で、(株)タービン・インタラクティブ代表取締役社長の志水さんのファシリテーションでセミナーは進行しました。

01 イベントの趣旨
02 各社の紹介
03 コロナショックの影響
04 with コロナ時代の組織の働き方
05 with コロナショックの影響
06  ウェブ制作会社が取り組むべきこと
07 質疑応答

01、02、07については割愛します。

03 コロナショックの影響

Zoomウェビナーの機能でその場でアンケートがとられました。

Q.お問合せや見積もり依頼の件数に変化はありますか?
仕事は少し減ってるが多く、現状はそこまで影響がないようでした。

03-1 それぞれ各社さんではどのような影響がありますか?

山口さん
・影響を出始めるのはこれからかでは。
・打ち合わせの日程変更や納期の変更がある。

中川さん
・3月で5%納品遅延、ダウン。
・動画や映像の撮影ができない。
・プロモーションに影響。

枌谷さん
・スライド野郎として、スライドをご用意してくれてました

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組織戦略
・テレワークで影響を受けている。
資本戦略
・キャッシュ、今のところはうけていない。
・ユーザーテスト、ワークショップの影響が受けている。

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顧客戦略
・リード数お問い合わせ数が、ちょっと増えている。
・高額案件が減って少額案件が増えている。

志水さん
・撮影・イベント管理に影響を受けている。
・ワークショップが組めない。

03-2 対クライアントとではどのような影響がありますか?

山口さん
・影響を出始めるのはこれからかでは
・打ち合わせの日程変更や納期の変更がある。

中川さん
・VPNで困っている。納品形態で困っている。
・ハンコのために会社に行くじゃないが、VPNのために会社に行かないといけないみたいなことが起こっている。

枌谷さん
・大企業のような体力があるところは良いが、小中企業でWebが死んでるところは焦っている印象。

04 with コロナ時代の組織の働き方

コロナ時代の組織の働き方の前に視聴者の皆さんに質問があり、アンケート後には、リモートワークの良い点、悪い点、評価や課題について話されました。

Q現在リモートワーク中ですか?
完全にリモートワークが6割を占めていました。

04-1 それぞれ各社さんではどのような影響がありますか?

中川さん
・オフィス行かないことが、もったいない…笑
・70人ぐらい社員がいるが、4、5名出社している。
・中川さんは出社している。
・支社が多くあるので、リモートに慣れている。
・仕事の進め方はスムーズ。

良い点
・朝礼やメンタル面の管理をしている。
・仕組みさえあれば、仕事ができると感じている。
・自律性をもって考えるようになった。
・上から命令よりも、事業部長に任せてミニマムな組織で動くようにしている。

悪い点

・新入社員の育成の問題。
・フリーになれる力のある人は良いが、育成世代は難しいと感じている。
・手直しが指示が難しいと感じている。
・テレワークしていると生活音など気を使う。

メンタルヘルスの課題
・一人暮らしの人たちがきつい。地方からできた人で、助けの手もない人。
・産業医が1ヶ月に1回きてたが、オンラインでzoomで希望者に対応するようになった。

評価での課題
・テレワークだと、裁量労働でしていかないといけなくなる。
・人の組み合わせを考えないといけない。
・テレワークで秀でる人を押し出せる仕組み。
・時代にあった評価が大切なのではないか。
・いいやつを拾ってあげたいが、実力主義重視になると窮屈なことにならないか…課題に感じている。
・定量評価になりフリーと同様な意識になり、会社への帰属意識が薄まってしまうのではないかと懸念している。
・テレワークになったことよって指示出しに時間がかかる。
・9時半-6時半生産性が低くなってしまう。
・中川さん自身、曜日感覚と時間感覚を失って逆に昔を思い出して、ウキウキしている…

山口さん
・コロナ以前、リモートワークはやっていなかった。
・ディレクションなどが難しいのではいかと躊躇していたが、やってみたら問題なかった。

良い点
・Zoomでオンラインでつないでる。みんなの顔が見れるようになった。
・コミュニケーションを逆に意識するようになった。

悪い点
・教育や会社の文化を根付かせることが難しい。

評価での課題
・定量評価だと会社の帰属意識が変わってしまうのではないか。
・一人暮らしは精神的にきつい。

メンタルヘルスの課題

・現状は解決できてない。

枌谷さん
・リモートは反対だった。
・2月下旬からリモートに。3月は歩いてこれる人だけ。4月は誰も行ってない。
・リモートはリモートの良さがあるという印象に変わった。
・お子さんがいると社内と同じように働けないケースもある。
・枌谷さんは前向きにやっていきたいと思っている。
・ある特定の会社だけ社内ということなく、どの会社もリモートになって対等な環境で制作できることが良いと感じた。

良い点
・逆にリモートのほうが、コミュニケーションが増えてきた。
・経営者も何が正しいかわかっていないので、みんな自分自身で考えるようになった。

悪い点
・時間の制限が付けにくくハードワークの時代に少し戻っている感覚もある。

評価での課題
・ソフトスキルや細かくサポートする人となりがみえない。
・仕事の仕方が変わってる中、オンラインでの気の利かせ方もまた新しい評価の仕方がかわっていくのではないか。

メンタルヘルスの課題
・オンライン飲み会、ランチ。
・discord朝礼と夕礼をやっている。
・新入社員のためのランチ会の企画などのトライをしている。

志水さん
リモートワークが変わって、社会の変化を感じていて楽しい。
清水さん本人自体が、テレワークをしてなかった。
みんな状況が同じ。全員がリモートにならないとわからないなと感じた。

良い点
・社員の心理的な距離が逆に近く感じるようになった。
・自己管理とプロジェクト管理のスピード感は上がっている。
・自発的に発言するようになり、改善する意識を感じている。

悪い点
・案件なのか、自己研鑽などわかりにくい。
・時間の切れ目がなくなっている…
・顧客サイドのほうが困っているのではないか。

評価での課題
・コロナによって働き方が多様化している。
・横でつながっている安心感みたいなことが評価しにくくなる。
・社員の帰属意識の課題。
・会社を一緒に考えてくれる人に、フィーを与える日本経営から実力主義に変わる。
・働き方改革が吹き飛びそうになっている。

メンタルヘルスの課題
・マッサージの人が来る制度を取り入れているが、それもできない。

05 それぞれ各社さんではどのような影響がありますか?

中川さん
・新規顧客獲得の課題を感じている。
・枌谷さんの資料に興味がある。DXからフルオンラインの課題。現実と仮想の逆転が求められている。
・本来のリアルな自分と違う自分。オンライン上の性格が大事になってくる。
・お客様とリアルでキックオフできない。
・食べログのように行ったことないけど、良い評価で判断することが増えてくるのではないか。

山口さん
・B to Cでもオンライでの受注も増えていると感じている。

枌谷さん
・未知の世界なので日によって変わるが、DXの先をやれといわれてると感じている。
・経済産業省のDX推奨がフルオンラインの世界をやれといわれてることが会社の仕組みややり方を変えること難しい。
・物理的制約がなくなる。仮想空間にいることのほうが長くなる。このシフトが難しいと感じている。
・Pokemon GOも逆転現象があった。明確に起こっている。家以外が仮想空間になっている。

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志水さん
・準備をしないで旅をはじめなきゃいけない。フルオンラインへ…
・ユーザーはデジタル化されていて、企業が遅れただけ。
・地図がない状態..
・信頼感をどうやって獲得していくのか…
・クリエイティブの大事さが顕著に出てくるのではないか。

06 ウェブ制作会社が取り組むべきこと

中川さん
・ブランド、食べログと同じようなオンラインの世界になっている。
・アフターコロナにしても、レストラン選びも、ブランド力で選ぶことがより増えていくのではないか。
・マーケティング面でいうとUSPが秀でてないと、選ばれない。
・会社ありきで、会社が大事だと思っている前提での「規律型」と「自立型」の中庸が必要だと思っている。
(1)テレワークとリモートワークに徹底しなれる
(2)裁量労働をみいこしたマネージメントと評価基準
(3)面と向かわずとも、規律型マネージメントの遂行
(4)目的思考に準じた多様性、自律性

・今重要なのは、哲学より戦略。戦術が大事。
・1年先のゴール。3ヶ月ごとのKPI、KGI売上をどうするのか見ていかなければならない。
・下がっていくのは2乗カーブで下がっていくのではないかと思っている。
・いかにみんなを気持ちをまとめるのかが大事なのでないかと思っている。

山口さん
・正解がない。コロナ以前から、業種を特定せず多角化したことが良かった。
・IT推進やビジネス改善提案などWebサイトの目的
・住宅のオンラインで8割でやる設計を求められるのではないか
・働き方、個人の能力があがって、パラレルワークの副業や評価をどう順応させるべきなのかを考えないといけない

枌谷さん
・マーケ面において、さらにブランディングを意識する時代。
・情緒要件を対面の営業ができなくなったことを、オンラインでどう対応すべきか。
・良質のコンテンツとソーシャルが大事だと思う。

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志水さん
・緊急時の今だからこそ、成長するチャンスではないかと思っている。

イベントに参加して感じたこと

コロナの影響で、枌谷さんのいう「DX」を飛び越えて「フルオンライン」に時代が急速に変化してしまったことが一番印象的であった。
仮想現実にいることのほうが多い時代...
リアルの曖昧さを感じる哲学的な話でもあった。

今回経営者視点でのイベントだったため、会社への帰属意識をすごく気にされていることが印象に残った。また、教育や育成についても大きな課題を感じた。育成世代や自分の住む土地以外から来た人は習うところがなく、精神的にも技術的にもきついと感じた。今後、社内研修は全部Youtubeみたいな時代が来るのかもしれない。この状況をどうポジティブにとらえ、他と差別化することを考えていかないと取り残されると感じた。

ビジネス面においては、やはり営業面のあり方がどうかわっていくか、会社の評判指数みたいなもので選別される時代がくるのであろうか...

これから時代が急速に大きく変わらなければならず、そのときに組織や個人がどうあるべきか、今この時間があるときに少しでも多くのことを検討したい。

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