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線路に電気が流れてるって知ってますか?

皆さんは電車は電気を使って走っているというのは知っているかと思います。
またその電気は上に張ってある架線と言われる電線から、車両のパンタグラフと言われる集電装置により取り込まれ、電車のありとあらゆる装置に使用されます。

この電気は変電所から架線に流れ、電車に使用され、また変電所へと戻っていくのですが、ではどうやって電気は変電所へと戻るのでしょうか。
答えは表題の通り、線路を通って帰っていきます。

架線に電気が流れていることは多くの人が知っていることだと思いますが、線路に電気が流れているということはあまり知られていないのではないでしょうか?

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「レールボンド」と呼ばれるレールから次のレールに電気を流すためにコードが繋がっている様子

この線路に電気を流すという仕組みを使って、実は信号や踏切を制御しているのです。
これは「軌道回路」と呼ばれるものですが、2本のレール間で電気回路を作り、そこに列車が進入すると、車輪を介してレール間の回路が短絡され、別回路の装置が作動するというものです。
以前解説した「閉そく」の仕組みとこの軌道回路はとても関係が深く、セクションと言われるレールとレールの間に絶縁板を入れて、電気回路を分けることにより、閉そくと言える区間に分けることができます。

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レールとレールの繋ぎ目に1㎝程の絶縁板が入っている

このセクションによって軌道回路を分けて、いくつも組み合わせていくことで、閉そくの制御や、踏切を鳴らす、止めるなどの制御を行っています。
つまり、列車の位置や接近を検知することができるのです。

「列車防護」ではこの仕組みを利用して、左右のレールを軌道短絡器と呼ばれるコードで短絡することにより、その区間の閉そくに疑似的に列車がいると機械に勘違いさせることで信号を赤にして、後続列車や隣接線を止めることもできます。

しかしこの軌道回路も欠点があり、例えば大雨等で線路が水につかってしまった場合、水を介して短絡してしまうことで、列車が来ていないのに踏切が鳴りっぱなしになってしまうなどのことも起きる可能性があります。

近年大雨による浸水も多く発生していますが、その時に列車が来ないのに踏切が鳴りっぱなしになっていたとしたら、おそらくこのような原因でしょう。

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