自閉症の子供に対する声の掛け方について
声のかけ過ぎは良くないかもしれない
今日は職場で感じた事を書きたいと思います。
今日はある自閉症の児童が来所されました。
昼食の時間になり、持参したお弁当を食べている時の話です。
職員が見守りの為に側にいました。
その子はふりかけをご飯にかけずにそのまま食べるのが好きです。
そのような子供って多いですよね。
それを見て、側にいた職員がふりかけはご飯にかけるものですと何回も声をかけていました。
確かにその通りだと思います。
普通ならそのように声をかけるのが正しいです。
その子供は、一度はふりかけをご飯にかけましたが、
その直後大きな声を出し、耳を塞ぎながら席から離れてしまいました。
その後も何回かご飯を食べるよう促しましたが、お弁当を食べる事はありませんでした。
自分の考えとしては
もしその場で注意をしなかったらしっかりとご飯を食べてくれていたのか
ご飯にふりかけをかけて食べてほしい場合は「ふりかけを半分だけ食べて後はご飯にかけようね」など全てを否定するのはよくないかもしれない
障がいがある・ないに関わらず、子供だって自分の好きなように食べたいはず。
食べる楽しみはそこからくるのではないか?
大人の「させたい療育」は大人の願望であり、その願望通りに子供が言う事を聞いてくれる事はないと感じました。
結論
今日感じた事は「優しく見守るのも支援ではないか」
「声のかけ過ぎで過干渉も良くない」事でした。
いつもおもちゃのお片付けの声かけは大人がしていますが、
もし何も声をかけずに見守り、
時間になったらお片付けをしてくれるのか?
ふりかけの事を注意しなかった場合はお弁当を完食してくれたのか?
このような視点もあり、その子供の理解力や社会性の評価にも繋がると思います。
さらに、叱咤激励だけが支援ではなく、子供がしたい事を受け入れて優しく見守る事も大切だと感じました。
人との関わりに必要な事とは?
この子供の話の続きですが、、、
いつもおもちゃで遊んでいる時は、1人遊びが多いです。
言葉を話す事も難しい子です。
大人が側にいて子供に声をかけているのにまるで存在していないかのように反応しません。
公園に遊びに行くとブランコや遊具を楽しそうにして遊んでいたとの情報を聞いたので、試しにその子供に高い高いした状態から素早く下ろす遊びをしたり、抱っこした状態から少し体を回転させてあげたりなど、
いわゆる「前庭感覚や三半規管」に刺激を入れました。
そうしたらその子は笑顔になり、何回もしてほしいジェスチャーをしました。
その後も同じ動きをしてあげると大きな声で笑い、目を合わせてくれる事も可能でした。
大人と関わりをもつ事ができた瞬間でした。
いつもは1人で遊んでいる事が多いですが、人と関わる事もできると気付きました。
このようなスキンシップをとる事で大人がいてくれたら楽しい事がたくさん出来ると思う事で関わりを増やしていけたらいいなと思います。
終わりに
子供が本当にいけない事をした時は怒ります。
しかし、優しく見守る事も大切な事ではないか。
そう思いました。
子供を否定しないで、寄り添う。
何となくその言葉が理解できた日でした。
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