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3つ勉(ジェスドロ編)

砂糖ふくろうさんのオンライン講座『3つ勉』に先日参加しました。
今、とにかく絵を描くのが楽しいぞ!!

参加するまでの経緯についてはこちら。


今回の講座は
・ジェスチャードローイング
・フィルムスタディ
・カフェスケッチ

の3つについての講座。

どうせ長くなるので講座別に記事を分けます。

ジェスチャードローイング講座


ジェスチャードローイングは11時から16時までとにかく描きまくる講座だったのですっごい疲れた、けど、本当に楽しかった。

まず受けた時の講義メモはこちら。

絵は、続ければ「どうせ上手くなるから」失敗は気にしない!格言!
「考えずに感じろ」自分の感覚をとにかく信じて…
自分の頭の中を描くことを目指す!!これ!!
アナトミー頑張らなくても大丈夫…!心強い…!

初日講義メモはここまで。

まず格言。

・80歳までにいい絵描けるようになってればいいじゃん
→40代じゃ手遅れかもと思ってた自分を鼓舞させてくれた!!

・失敗してもいい、未来の自分が何とかしてくれるから
→今は今、これからはこれから!!沢山失敗しとけ!

・『続けてればどうせ上手くなるから』今下手なのは気にしない
→この「続けてれば」が非常に大事なのだけど、続けさえすれば誰だってどうせ上手くなっちゃうよ、だから楽しくゆるゆる続けていこうよ、80歳まで!っていうこの緩さ!

セミナー全てを通して貫かれていた雰囲気でした。
この雰囲気が、私には凄く凄く合ってた。

この空気が、合う人にはすごく合う。
でも合わない人にとってはかなり合わないかもしれない。

「力まなくていいよ~」っていう感じなんだけど「自分はもっとゴリゴリやりたいんだよ!!」って人にとっては物足りないかもという。

でも私はゴリゴリやりたくない人なので、凄く合ってた。


マンガ描きの練習


マンガを学ぶ人が、マンガが上手くなるためにすること。それは

・マンガを沢山読む
・良いものを沢山模写する
・色々読んで分析する
・好きな場面を暗記する

そのあたりがあると思う。
私も、上手くなりたかったから頑張ってみたよ。

でも、自分が興味のないジャンルのマンガは人気作だと思ってもどうしても読めなかった。だから、分析なんて出来やしなかった。

そして好きなシーンを丁寧に模写しても「偽物の好きな世界」が出来上がるだけなのが自分としては気持ち悪いだけだった。
模写した絵を夫が「上手いね」って言ってくれても全然嬉しくない。

自分が目指しているものではなかったんだと思う。

この作者が描く世界は好きだけど、私が描きたい世界ではない。
ややこしいけど、そういうこと。

セミナーの中で
「他人がどんなに褒めてくれても自分が納得できていない絵は”上手く描けなかった絵”だし、自分が納得出来た絵は他人が褒めてくれなくたって全然構わない。これ、なかなか理解してもらえない感覚だけど」
…みたいな事を言ってたんだけど、めちゃわかるーー!!と思った。

基本的に私は、マンガの模写がとにかく楽しくなかったし、きれいに描けても「それで何か?」というぐらいの気持ちにしかなれなかった。

何ていうのかなー、写し取ることだけは出来たけど、そこから何か学びがあったり気づきがあったりというのが全然なかったのだ。

私にとってこの練習法は全然楽しくなかった。

それでも上手くなりたかったから何枚かは描いてみたかな。
だけど続かなかった。理由は明確、楽しくないから。

アナトミーについての勉強もそう。

アナトミーというのは「骨格」とか「筋肉」みたいな、まさに理屈の部分なんだけど、それを理解した人の絵は確かにすごくきれい。
大事だってこともわかる。

でもアナトミーとかの本を読んで、その理屈で絵を描いていると眠くなってくる。

いやいや勉強って楽しいことばっかりじゃないもんな。
眠くなっても気合で頑張らないといけない事もあるよな。
苦手なことにも立ち向かってやらないといかんよな。

…そう思って人体比率を暗記しようとしてみたり、本に載ってる図解をコリコリ描いてみたけど…


とにかく、とにかく、

楽しくない!!!!(ムキャー!!!)

ということで、これも続かなかった。

でもこういうのが楽しい人も勿論いると思う。

向き不向き


マンガの模写が「向いている」人、アナトミーから作画に入る方が「向いている」人というのはいて、それが絶対ではないだけという話。
合わない人にはとにかく合わないよ!という話。

そしてこの
「感覚」を描く!!
「印象」を描く!!
「自分の頭の中を表現する」!!

という、砂糖ふくろうさんのジェスドロは、今まで合わなかったいろんな練習と段違いに、自分に合うものだったという話。

自分に合ってる練習法はとにかく楽しい。
楽しいから続けられる。むしろ描かないことがあったら気持ち悪いだろうというぐらい「描きたい」。

あと、前に学んだ事も全く無駄ではなくて。
ジェスドロで沢山人を描き続ける中で

「あ…これ、あの人体比率の本に描いてたことだ。こういうことか」と、突然、眠くなりながら無理やり頭に突っ込んだ知識とリンクする瞬間があった。

だからあの苦痛だった日々も全く無駄では無かったんだと思う。

(ちなみにマンガの模写に関しては2日めの「フィルムスタディ」でリンクする瞬間があった)

おそらくどの道から入っても、最終的に絵が上手くなる人がたどり着く先は同じところ。

推奨される道が誰しもに絶対ではないだけで、どの道を選ぶかはその人次第なんだろうなぁ。


間違ってもいいという楽さ


「模写」と「アナトミー」で私が続かなかった理由は、正しさを常に追ってしまったからだと思う。

模写は「同じに描けなければいけない」という呪いが自分にかかっていたし(当然まるきり同じに描けないから、好きな世界を汚すような感覚だった)

アナトミーは「狂ってはいけない」という呪いが自分にかかっていた。

多分模写が楽しい人は「自分なりにキャラをちゃんと描けた」と満足出来るタイプなんだと思う。これが出来ない私は、ファンアートというものも滅多なことでは描きたいと思えない。
自分の線で、作者の世界を汚してしまうような気持ちになるからだ…。
(考えすぎなのはわかってるよ)

アナトミーから入れる人は、理屈先行で納得している方が楽しく描けるタイプなんだろう。こことここの比率が1対1だからこうやって描ける!みたいに描くためのとっかかりがある方が描きやすい、みたいな。

でも私はその理屈が頭にあると「そうでなくてはならないー!」ってなっちゃって息苦しかった。

それがどうだ!
このジェスドロは「間違っていい」のだ!
というか、正解というものがないのだ!

ある一人の人を見たときに、脳内に浮かぶ印象はみんな違う。
だから正解も間違いもない。

ただ、自分的に「ここ変だったな」って思うなら、それは印象の通りに描けてないから間違い。
でもそれは「未来の自分よ、次は気をつけて描こうな」でいいのだ。

失敗は気づきの礎。だからいっぱい失敗しようぜ。

この考え方、最高。

とはいえ、ジェスドロもいろんなやり方がある。

砂糖ふくろうさんはあくまでこういう考え方なだけで、私にはそれがバチバチにハマっただけ。

アナトミー寄りのジェスドロも多分あるし
ジェスドロが合わない人は無理しなくていいと思う。

練習方法模索中の絵描きさんは、「これがいいよ」と言うのをがむしゃらにやるのではなくて「自分に合う」の練習法を見つけることが一番最初にやったほうがイイことのように思う。

どんなに素晴らしいやり方でも、多分、続かないと上手くならないから。

逆に、続きさえすれば「どーせ、上手くなる」のだ。たぶん。

セミナーで描いたジェスドロ

そんなわけでセミナーで描いたジェスドロ。

「上手くいかなかった」と自分で感じた理由は?それが次に活かせる”気づき”になる
褒めるところが0だと何をかけても増えないけど1でもあればかけ算出来る
「視覚言語」があって、丸みのある線と角張った線だと同じものでも印象が変わる。
うまく使い分けられたら、同じポーズでも見る人に与える印象はいくらでも変えられる!
一番強い印象を受けた線「ラインオブアクション」を探す。
見た印象より強調して描く事で動きが生き生きとしたものになる『PUSH』
これはすごい楽しい。本当に生き生きする。
全てを描く必要はない。「必要なもの」だけ描けばいい。
線が少なくても大事なものを抑えている絵ならちゃんと伝わる
動きに効果音をつけてみる。それによって自分の受けた印象が可視化される
ポーズから受けた印象に、何かストーリーを付けられるようになると
オリジナルの絵を描くとっかかりになる。
ただ描けばいいんじゃない、何を伝えたいかを考えて描く。
人の印象から自分が得た物は何か?世界を観察する力をつける大切さ。
人の身体の形もすべてシンプルにした「ビックシェイプ」に変換してみると
印象だけを取り出せることもある。
色々やってみよう!
描けなかったものがあっても「いい線描けた!」が一枚あればまずはOK
「あ、なんかこのポーズ好き」と感じたら「何でそう感じたの?」を自分に問う
座ってるポーズだったんだけど上手く描けなかった
→何がおかしくて上手く描けなかったんだろう?
→次はどうしたら伝わるように描けるだろう?
それを考えながらまた次描くとき頑張る。
失敗したことは振り返らず未来に送る!
講座ラスト。疲れが線に出てる。
けど、シンプルに描けるようになってる気も。

全部で何体描いたんだろ?
数える気にならんけど、30ぐらいは描いたのかな。

楽しかったけど疲れた…!

ジェスドロを続ける事で変わる世界



今回のセミナーを受ける前に、私はジェスドロを数ヶ月続けていたのだけど。

出来るだけシンプルに、印象を捉えることを意識して描いてきた。
1分とか30秒の短い時間で「人に伝えるためにはどの線を引けばいいか」を考える癖が付いてきたわけだけど

その癖が付いてきてから、世界の見え方が変わった気がするんだよな。

景色が綺麗だなと思った時は
「何を、どこを、どうしてきれいだと思ったのかな?」
って思ってみたり。

ひとつひとつのものや形を「どうしてこれはこうなのかな?」と見るようになったり。

いちいちそれを考えるようになったから疲れるようになったかと思いきやそうではなくて。

むしろ、こう、何気ないものが何でも素晴らしく見えてしまうという…。


外を散歩してて、タンポポの綿毛と蜘蛛の巣なんて日常にある些細な景色で感動出来ちゃうとかさ。

今目の前で自分がきれいだなと思った景色を、どうフレームに納めたら、自分が見た感動を写真を見た人にも伝えられるかなって思ったりとかさ。
(これはフィルムスタディ・カフェスケッチのセミナーにも通じる)

「この練習を毎日やっていると”世界の解像度”が上がる」ってセミナーの中で砂糖先生が言ってたけど、そういうことなんだと思う。

上手く言語化出来ないのだけど…

些細な景色見ただけで、なにかに気付いていちいち心が動くって最高じゃない?

そういう気持ちとかを、マンガで物語に乗せて描けたら最高じゃない?

ジェスドロは多分その「観察眼」を鍛えるための基礎の基礎を作ってくれるお絵描き練習。

そしてその基礎を立ち上げてさらに魅力的にしていくのが、フィルムスタディとカフェスケッチになっていく。
どれかひとつじゃなく、それぞれをグルグルやっていくことで、世界の解像度がどんどん上がっていく。

こんな歳になってからでも、絵を描く事で沢山の気付きが得られることが嬉しいです。

そんなわけでジェスドロ講座についての記事はここまで。
フィルムスタディとカフェスケッチについての記事はまた後日~。

オススメされていた本。


講座でオススメされてた本のリンクも貼っておきますね。

ジェスドロといえばコレ!
躍動感のある線を描きたいなら、ただ線をなぞってみるだけで力になる。

線が硬くなって悩んでる人は一読の価値あり。

ディズニーのレジェンドも「上手く描こうとした絵」じゃなくて「生命力」を描こうとしたんだ!ということが伝わってくる。
ディズニーってホントキャラクターの動きが生き生きしてるよね。

私はこれ持ってるけど、まだそこまで使いこなせてない。
たまにぺらぺら~でいい、と言ってたから、たまに開いている。

やっぱり筋肉とか骨とかも踏まえて絵を描きたいんじゃ!って人にはこれ。
私はまだキャパ的にしばらくこれには手を出さないと思う…!
買ったらアナトミーも気になっちゃうからね…!
いつかは興味を持つかもしれない。。

アナトミーの根幹になってるジェスドロの本。
人体の複雑な曲線を理解したい人向け。
球体や直方体の単純な図形で紹介してくれているのでアナトミー系の中でもわかりやすい。

ゴールデンカムイぐらいの抽象度で絵を描きたい人にはこれ!と言っていた。

これは今回のジェスドロとは違うタイプの、繊細な線のジェスドロ。
いろんなやり方があるから、今回のジェスドロが合わない人はこっちのほうがいいかも。
柔らかくてほわほわしているのに、エネルギッシュな絵になっている不思議。

これは買うかずっと迷ってる~~。
日本人の方が書いてる本がそもそも少ないので~。
和訳本は、文章がところどころ変なんだよなぁ。

そしてこのクイックスケッチ、持ってる方にパラパラっと中身見せてもらったけど、これもまた砂糖先生と同じタイプで「少ない線なのに動きが伝わる」という感じの。
「何でコレしか線がないのに、野球のボール投げてるってわかるんだろう!!」みたいに感動した。

セミナーで言ってた「push」のやり方についてよくわかる本とのこと。

キャラクターをデザインするための思考プロセス、形の理由についてが書いてある本。ちょっと気になるよ~。
ほとんど絵で読みやすい…らしい。


これも「自分が表現したいものが何か」の出力プロセスを書いてる本。
マンガとかのキャラづくりにも使えるそうです。
キャラづくり苦手だから気になるなぁ。。。


セミナーを受けると割引で本を買えるらしいんだけど、セミナー受講だけでひいひいしている自分にとって、本を買う余裕はない…!
でも欲しい本がいっぱい…!

本当は割引効くうちに買いたいけど、まずは全部欲しいものリストに入れて、なんかの時に少しずつ買いたいと思う。

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