![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148294375/rectangle_large_type_2_2639e57b91790bf8328e814f031e8e47.jpg?width=1200)
左耳のピアス。
今日は君の話がしたい。
私はきっと、
クリープハイプの「左耳」を聞くたびに、
君の左耳のピアスを思い出す。
クリープハイプの「左耳」には、
「左耳 知らなかった穴
覗いたら 昔の女がいた」
というサビの歌詞がある。
君の左耳には、昔の女、つまり「私」がそこに居る。
君はいつしか左耳に軟骨ピアスを開けた。
左耳にしか開けなかった理由を聞いたら、
「○○と一緒に寝るとき、自分が左側だから、右耳に開けると寝るときに当たって痛いでしょ?」
と言った。
いつも仰向けで寝ていた君は、きっとどちらに開けても良かったのだろう。
だけど、私達は、
私が右で君が左で寝るという配置は決まっていたから、私のために左耳に開けたのだった。
今では、これが愛だったのかもしれないってことに気づいた。
同じだけの愛を私は返せないまま、私達は別れを告げた。
君への愛はもう返せないけど、君の左耳にあるその軟骨ピアスは、私を愛してくれていた証だった。
私は左耳に3つ、右耳に1つピアスが開いている。全部自分で、なんの意味もなく開けたから特に覗いても誰も居ない。
本当は左耳の2つ、君に開けようとしてもらってたんだよ。
君を忘れたくなくて、開けてもらおうとしていた。でも自分で開けて良かった。
君の中で私を感じる部分はすごくノスタルジックだけど、私の中で君を感じる部分は要らない。
私は悲しくなりたいときに、君の話をしたがる。
断捨離には程遠いな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?