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思い出せなくなる日のために

梨の缶チューハイを見ると、君を思い出す。

一緒に飲んだ梨の缶チューハイの味が美味しくて、なんで期間限定なんだろうって言っていた。

もう一本買いに行く?とか、
アイス買いに行く?とか、
家で飲んだ後にまたコンビニに行って何かしら買いに行くあの時間が堪らなく愛おしかった。

アイス食べたいけど家出たくないと言うと、
買ってくるよって言ってくれていた君。
今では私ではない誰かに向けて言っていると思うと少し胸が痛い。



この間久しぶりに会った時に言ってみた。

「梨のお酒見たら○○思い出す〜〜」

すると君は、

「わかる、◇◇(私)のこと思い出す」

と言った。



え、
忘れてなかったんだ。

そんなにちょっとしたことを思い出すくらい、君の中に私が居たことに驚きを感じていた。

君にはもう既に恋人がいるし、
私はもう君に好きじゃないと言ったし、
戻ることなんてないと思うけれど、
思い出せなくなる前に言えてよかった。


大切な思い出は、消したくなくて。
君を超える人なんて現れるのかなんて考えたらキリがなくて。
恋人を作らないのは、まだ君が好きだからだよなんて言えなくて。

あくまでも友達として、
私は君の幸せを願うしかないんだ。


思い出せなくなるその日まで、
というか
思い出せなくなるのが悲しいから、君との写真は残したまま。

好きだけどさ、迷惑じゃなければいつでも飲みに誘って欲しいな。

また梨のチューハイ飲もうよ、

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