#008 地下鉄はないけど、地下道はある。
こちらは、歩行者&自転車用の地下通路。
高松市の中心部から郊外に伸びる幹線道路の主要な交差点には、このような地下道がつくられている。
私が香川に引っ越してきて、いちばん最初に思ったのが、地下道の多さ。うどん屋よりも、地下道のインパクトのほうが大きかった。
(もちろん、うどん屋の数のほうが断然多いのだけど)
地下道がある交差点は、歩行者用の信号機や横断歩道がないので、車の運転はしやすい。右左折時に歩行者の心配をしなくて済むし、渋滞の緩和にもなる。
しかし、逆の立場になると、めちゃくちゃ不便なのだ。
高松市は割と広範囲に平地が広がっているので、郊外から街まで自転車を走らせやすい。この道をストーンとまっすぐ進むと、街に着く・・・はずが、いくつもの地下道が行く手に待ちかまえている。
地下道に出会うたび、自転車を乗り降りするのは、本当にめんどくさいし、時間のロスになる。
しかも、人通りが少なく、昼間でも暗くて、薄気味悪いのだ。
夫は「非常ボタンも防犯カメラもあるから、むしろ安全じゃない?」と言うけれど、私自身は地下道が怖くて、なるべく通らないようにしている。
地下道を通らないようにするため、信号のある道を求めて迂回したり、細い路地を通ったり。本来ならば一直線で着くはずなのに、とてもややこしい行き方を選ぶ羽目になるのだ。
やはり、香川はクルマファーストなんだなと、つくづく思う。公共交通機関があまり発達しておらず、車は一人一台が当たり前な社会。
もちろん、地下道は歩行者を交通事故から守る役割もあると思うのだけど、その代わりに被る不便さが、安全性を上回っている気がしてならない。
と言いつつ、私自身も自転車より車に乗る機会のほうが圧倒的に多いので、これが正解なのかなーと思ったりもしている。
万人にやさしい社会を実現するのは、やはりむずかしい。
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