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36w3d つわりに効果があったもの

思い出すだけで泣けてくる。
お腹に大好きな人との赤ちゃんを宿すという幸せな状態にありながら、生きていることが辛いと思ってしまうほどのあの苦しみ!
つわりは本当に本当に辛い。
症状の重さには個人差があるとはいえ、あの苦しみを無かったことにできる妊婦はそうそういないだろう。

このnoteでも、つわりに関してはさまざまな言及をしてきたが…つわりの何が一番辛いかって、〈辛いのにも関わらず、明確な治療方法が確立されていない〉ことだ。
妊娠中は強い薬を飲むこともできないし、かといって横になっていれば治るというものでもない。
つわりを確実に治せる手段や医者は今のところ存在していないようだ。
妊娠悪阻と呼ばれるような重度のつわり状態となり、たとえ入院したとしてもそれは同じ。
そのため私自身もつわりを軽減する方法や少しでも楽になるための手段、道具などを必死に検索し、試行錯誤し、時にはSNSなどでつわり仲間を探しながら苦しみを和らげるべく必死だった。
他にもそのような妊婦はたくさんいただろうし、劇的な医学の進歩が訪れない限り、これからも減ることはないように思う。

遡ってみたところ、私のつわりはどうやら妊娠20wまで続いていたようだ。

赤ちゃんが産まれるその日までつわりが終わらないという大変辛い方もいる中では言いにくいが、個人的にはこの期間をものすごく長く感じたし、実際に短い方ではなかったと思う。
今回はその期間内で、つわり軽減のために購入したものを紹介したい。
実際に効果があったもの/なかったもの/わからなかったもの、いずれもとりあえず試した結果ということで記録する。
※いずれも個人の感想です


つわり軽減のために購入したものリスト

①つわりバンド(効果/??)

乗り物酔いやつわりに効くというツボを押してくれるリストバンド。
第一印象では正直なところ怪しさ満点だったため(ごめんなさい)、「これ、本当に効くのか?」という疑問で頭が一杯になったのだが…医療用指圧リストバンドの文字に何やら説得力を感じてしまい、藁にもすがる思いで購入した。
たとえ効いてくれなくてもいい。医療用指圧バンドを身につけているという事実が私にプラセボ効果を与えてくれる可能性がある、ただそれだけで購入理由としては十分だった。
結果は…不明!!
失礼ながら、このバンドをつけたからといってつわりが嘘のように完璧に消えるなんてことはないだろう。
もしもそんな奇跡が起こったら、妊娠悪阻なんてものがまずはこの世から消えるはず。
ただ私の中では、「このバンドをもしもつけていなかったら、もっともっとつわりは辛かったのではないか?」「多少なりとも、このバンドが軽減してくれた症状があるのではないか?」という希望的観測が拭えず、さらに今となってはその答えを解明する手段もない。
幸いにも私はケトン体が出ることはなく、入院するほどの重症者とはならなかったため、「もしかするとこのバンドが効いたかも…?」という可能性を捨ててはいないのだ。
というわけで私の中では、〈効いたかどうかはわからないけれど買って良かったかもしれないアイテム〉というポジティブな立ち位置におさまっている。1900円ちょっとで希望が買えたのだから、それでいいだろうという思いもある。要は気持ちの問題だ。

●利点…これをつけているという事実に希望をもらえることがある
●欠点…シリコン性のため、横になっていると摩擦でどんどんずれていって結局ツボ押しができていないこと多々(致命的)


②岩下の新生姜(効果/大)

つわりに生姜が効く!という情報は界隈によって常識のようだ。
自分がつわりを経験するまで知らなかったのだが、海外の映画などでも、妊婦がジンジャーエールを口にしてつわり軽減を図るシーンがよくあるらしい。
私の場合は吐きづわり以上に食べづわりの症状がひどく、深夜早朝に胃袋が空っぽになると、胃液をそのまま吐きそうになり、熟睡していても目覚めるほどの嘔吐欲で飛び起きるという最悪な日々を送っていた。
何かを口に入れて胃袋が落ち着くまで、ろくに睡眠を取ることもできない状態だ。
そんな時のために…枕元に置いておくことができ、かつ手軽に、食べたいときにいつでも食べられる食品を探していたところ、Twitterのマタ垢で岩下の新生姜が良いという情報を見つけたのである。

お恥ずかしながら、岩下の新生姜といえば新生姜ミュージアムという面白い場所がある、というイメージしか持っていなかった私。
早速大量に岩下の新生姜を購入してみたところ、あまりの美味しさに涙が出るほど感激した。
美味い、美味すぎる。つわりでろくに食事を味わうこともできずにいた妊婦にとって、悪魔的な美味さですらあった。
生姜独特の辛みと酸っぱさが、吐き気でいっぱいの口内を浄化してくれるかのよう。
しかも…食べた後、しばらくの間は吐き気が軽減されている!
これまでどんな食事を取っても、何を食べても気持ち悪くてたまらなかったのに…岩下の新生姜を食べた後だけは、口の中がスッキリしているのだ!
これは驚きだ。
この時の感動は忘れられないので、いつか我が子を連れて新生姜ミュージアムに行きたいと心から思ったほど。
お前の母親はこの新生姜のおかげで生き延びたんだよ…と伝えたい。

●利点…個別包装で枕元にも置きやすく、吐きづわりが辛い時に手軽に食べられる
●欠点…一番つわりが辛かった時に食べ過ぎたせいで、新生姜を見るとつわりの辛さが想起されてしまい、終わった今は逆にあまり食べられなくなった(悲しい)


③トゥルースリーパー(効果/小)

なぜか私の場合、枕を高くしていた方がつわりの症状を抑えることができた。
素人判断ではあるが、頭を高くして食道に下り坂を作ることで、胃酸の逆流を抑えられていたのかもしれない。
初期のうちは枕にクッションを重ねたりしてどうにか頭の位置を高く保っていたのだが…首が痛かったり、そもそも圧迫感で寝苦しかったりと良い姿勢を作ることは難しかった。
どうにか少しでも楽になれる手段を探し続けた結果、トゥルースリーパーの購入に至ったのだ。

少し試してみるだけ…にしては安い買い物とは言い難いが、お金がかかったとしても、この苦しみを和らげてくれるものならば私は買う!という気持ちでポチった。
結果は、微妙…!!(ごめんなさい)

まず、この商品自体は悪くない。しかしつわりに効いたかどうかという点で言えば、正直微妙と言わざるを得ない。
そもそも頭が高くなる枕の方が体が楽だとわかっている以上、つわり状態の私はこのトゥルースリーパー単体で眠ることなどできず、上に枕を重ねるという方法で使用せざるを得なかった。
が、そうなるとこの商品ならではのなだらかで自然な寝姿勢を作り出すことができず、そもそもこの商品が効いているのかどうかすらわからない姿勢でしか眠れない状態になったのだ。
よく考えれば事前にわかることなのに、アホである。

結局このトゥルースリーパーは我が家のクローゼットの中に仕舞われ、文字通りの眠りにつくこととなった。
短い間だったけど、夢を見させてくれてありがとう。

●利点…もしかしたら妊娠出産が終わってからの睡眠生活に役立つかもしれない
●欠点…そもそもこの商品が推奨する寝姿勢とつわりの症状が噛み合っていない


④プリンペラン(メトクロプラミド)錠(効果/中)

購入品っていうか…医師から処方された薬!!
でも効いたので載せる、金払って買ってることには変わりなし。

妊娠して以来私は投薬にとにかく慎重で、今思えば神経質なくらい薬を飲みたくないと頑なに思い続けていた。
お腹の赤に影響があったら嫌だ、胎児の体が造られていく妊娠初期の大事な時期に薬なんて飲みたくない、万が一のことがあったらどうするんだという不安に支配され、たとえ医者が「大丈夫ですよ」と言い処方した薬だとしても、ネットで見つけた「大丈夫ではないこともある」という情報の方を信頼して断り続けていたのだ。

…が、ダメ!!
吐き気が辛過ぎてもう無理!!耐えられない!!このままだと窓から飛び降りてしまう!!!!
というレベルにまで苦しみが達し妊娠鬱になりかけたとき、「いや飛び降りるくらいなら薬飲もう」という思考に辿り着いた。
今思えば本当にいっぱいいっぱいで、妊婦メンタルと呼ばれるような極限状態になっていたのだと思う。
吐き気で目が覚めて泣きながら夫に「もう嫌だ助けて」と訴える夜も少なくなかったのだ。

もともとつわりが辛いという理由で定期検診とは別に何度か通院していた上、そもそも動くことができずに会社を数ヶ月休職していたほどだったので、医師はすぐにこの薬を処方してくれた。
効果としては、〈世界が変わるほどの劇的な効果でなくとも、飲んでいない時よりはずっとマシ〉という程度には効いてくれた印象だ。
少なくとも、ベッドとトイレの往復しかできないという生活から解放される時間帯が多少なりできたことは、私にとって大きな救いだった。
薬、大事。
窓から飛び降りるくらいなら、飲もう。
もちろんその際は医師の処方や薬剤師の指導に従い、適切に。

●利点…ある程度の安全性が証明された上で多少なり効果が得られる/保険適用になる場合もあるため薬価は安い
●欠点…それでもやっぱり妊娠中の服薬は怖いという思いを完全に拭うのは難しいし、生まれた子に何かがあったら後悔するかもという疑念は消えない(あくまでも私の場合)

⑤妊婦用抱き枕(効果/大)

つわり時におすすめされる寝姿勢として、シムス位というものがある。
つわりで検索すると必ずと言って良いほど出てくるワードだ。
これは体を左向きに横たえ、右足を曲げながら位置を高く保ちつつ、左足をしっかり伸ばすという姿勢なのだが、このシムス位を楽にとるためには抱き枕が必須となる。
そのため、妊婦が妊娠後期まで使えなおかつ出産後は授乳クッションに変身するような商品が、ありがたいことに数多く発売されている。

私はこちらの、サンデシカの抱き枕を購入した。
岩下の新生姜に似ているからというわけではないが、今後長く使う上で色や形のかわいさを重視してしまった。
他にももっとシムス位に特化したタイプの抱き枕も多くあるので、自分に合いそうなものをしっかり検索するのが良いだろう。

結論から言うと、抱き枕は確実にあった方が良かった。
シムス位の取りやすさがまったく違うし、そもそもシムス位そのものの効果を感じやすくなったからだ。
抱き枕を使ってシムス位を取ったからと言って、つわりがゼロになるわけではなかったが…10段階中10の苦しみが、7~8になるような時間帯ができた、という体感がある。
こちらのタイプの抱き枕は程よいカーブを描いているため、お腹がある程度膨らんでいても圧迫感なく抱き抱えられるのもありがたい。
臨月の今も、つわり対策とは別に寝苦しさ解消のため毎晩役立っているので本当に買って良かったと思う。
お腹が大きくなると仰向けで寝ることが苦しく圧迫感があるのだが、抱き枕を使うと比較的楽に横向きの姿勢をとることができる。

●利点…妊娠初期から産後まで長く使える上、シムス位を着実に取りやすくしてくれる/カバーが洗濯できる
●欠点…中身がくたりやすく月日の経過とともにやや弾力がなくなりやすい

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