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日本のフェミニストは、本当に北欧に憧れられるか?

ゆっくりしていってね!

その一貫性のなさ、実質的に提唱している内容の公平性の欠如、およびその他の傍若無人な振る舞いなどから、若い世代を中心に、日本での支持率がどんどん下がっているフェミニズム。

正直、「わがままで厄介なクレーマー集団」というイメージも相当定着してしまった感があるわ。

直接的にフェミニズム支持率推移を明らかにした統計資料はなかったけれども、若い女性のフェミニズム離れは社会学・ジェンダー研究者も認めるところで、以前、武蔵大学他非常勤講師の高橋幸さんも次のような論考を発表していたわね。

※但し、高橋氏が発表した論文は欧米社会で起きたWomen Against Feminism運動の分析であり、日本の若い女性のフェミニズム離れに関しては氏の体験に基づいている。


一方で、日本のフェミニストが褒めがちな北欧国家では、フェミニズムがさかん。日本のフェミニストもしばしば北欧を見習えと言ったりするわね。

確かにそのへんの国では「さかん」というレベルを超えて、「フェミニズムは男女平等と同じ意味だから、支持するのが当たり前」という認識が一般的ですらあるわ。

だけども、ここで疑問。

北欧諸国は日本のフェミニストが思い描くような理想郷なのか? 仮にパッと簡単にそこにお引越しできたら、幸せになれるのか?


……残念ながら、私の見るところそうじゃないわ。それは、「お前(手嶋)のようなミソジニストのゴミカス表自戦士の価値観では理想郷じゃないだけ!」なんて当たり前の話とは違う。

多くの日本のフェミニストは、北欧フェミニズムの真の価値観と徹底した実践にきっと耐えられない。

例えば、スウェーデン出身の漫画家さんが描いた『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議2』では、次のエピソードが紹介されているわ。


オーサ・イェークストロム『北欧女子オーサがみつけた日本の不思議2』(KADOKAWA/メディアファクトリー , 2015), p.28.


これを読んだ時、はっきり言って私は戦慄したわ。

著者のオーサさんは、ジェンダー学や女性学専攻といった来歴もなければ、ソーシャルメディアで「いかにフェミニズムが素晴らしいか」「いかに現状は女性差別が蔓延しているか」を説いて回る政治活動家でもない。日本のマンガやアニメが好きという以外は、スウェーデン一般の女性の価値観とそう遠くないと推測しても大外れはしないでしょう。

【2024年5月27日追記】
オーサ氏はフェミニスト自認が強く、「フェミニズムを伝える漫画を描きたい」と語っていたことのある漫画家であるとのご指摘を受けました。私は「北欧女子オーサが見つけた日本の不思議」しか読んでいなかったため、上記は正確性に欠ける記述であったことをお詫び申し上げます。
https://x.com/LazyWorkz/status/1794750116739600802
https://x.com/LazyWorkz/status/1794750679170654296

そんな方が、「女性のみ無料」や「男性だけ後片付け」を、迷いなく「男女差別」と断じ、前者については、その場で声をあげたほどの一貫性と公平性を備えている……!!

これほどの誠実性が一般層に浸透するほど徹底されているなら、そりゃ社会におけるフェミニストの発言力が日本とは桁違いに高いのは当たり前でしょうよ。「優遇」すら拒絶する平等への熱意には恐れ入るのだわ。

あぶねえ。日本のフェミニストがこの領域に達していて、その上で表現規制を唱えられていたら、大敗を喫していたわ。

――というわけで、ちょっとスウェーデンを主としてフェミニズムの様子を伺ってみることにするのだわ。

意外かもしれないけれど、今のスウェーデンには、男女ともに義務兵役(悪く言えば強制徴兵)が課されているわ。2010年以前は男性のみ義務兵役、2010年~2018年は男女ともに志願兵役制だったんだけど、2018年からそう変わったのね。

ちなみに、ノルウェーは2015年から男女とも義務兵役。フィンランドは今も男性のみ義務兵役で、女性は志願制。

参考までに日本の自衛隊はずっと男女ともに志願制よね。まあ女性の志願者は少ないけど。

今回、スウェーデンの兵役に関する認識の調査を通して、その男女平等観について検討してみたわ!

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