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道教と仏教

後漢から三国時代に、中国にあった民間のまじないの集まりだったものに対して、道教という名がつきました。
教という字がついているとはいえ、当時は信仰の対象だった神もおらず、宗教としての姿はありませんでした。
今でこそ、老子の教えのように言われていますが、その頃の道教は、単に朝日を拝むとか星に祈りを捧げるとかそういう内容のものでした。

とはいえ、後漢の明帝の時代でしたから、西から仏教が入ってくるわけです。

仏教はすでに宗教としての形になっていましたから、道教は仏教から大きな影響を受けます。
仏教ではお釈迦さまが頂点としていましたから、道教にもそれに影響されて老子を頂点にすえたのです。

しかし、中国には古来から、自然哲学や占いなど、仏教にはない要素が沢山ありました。そのために、これらの要素が仏教側にも入っていくのです。

その結果、道教は仏教の影響を受け、仏教は道教の影響を受けたのでした。

時折、自然哲学についてお話をしていますが、道教や仏教以前からある考え方を知ることが、占いや見えない力について理解する上で非常に重要になってきます。
それは、これらのメジャーな宗教さえも、古来から続くローカルなまじないなどの影響を多分に受けているためです。
このようなことに関心のある方はぜひ一緒に学んでいきましょう。


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