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今昔物語と、呪殺者

今昔物語で、詳細な呪いの話も出てきます。

呪術者が呪いを試みたにも関わらず、失敗してしまったという話です。

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どうして、うまく行かなかったというと、呪われた側は、占いで呪われることを自在に察知し、対策をしてしまったのです。
家にこもって、霊符を貼るなどの様な対策を徹底的に行って、守りを固めました

それでは、中々呪いの効果が出ません。

依頼者は苛立ちます。どうすれば良いのかと。

つまり、相手が結界外、つまり家の外に出てくれば対応できると。

そこで偉い人の使いとして、その人の家に行き、相手が出てきたところで呪いをかけることに成功するのです。

防御措置をとっていたとしても、そこからどうやって動かすかという点においては現代の様に交渉術ってものがいるわけですね。見えない世界も重要なんですが、見える世界の話が基本なっているということです。

せっかく対策が万全だったにも関わらず、迂闊にも外に出てしまいやられてしまったというのは、古典文学の話の世界で完結するものではありません。本来はこういうところから自分にも生かしていかなければいけないと思います。
あれだけ古典を学んだのにこういうことは全く教えてもらっていませんから、わたしは大きな問題だと思っています。
本来はとても身近な見えない世界、興味のある方はぜひ一緒に勉強していきませんか。


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