見出し画像

陰陽道と密教の呪術

太古の時代から呪術はありますが、多くの領域においても大切なのは雨を降らせるということです。

山林修行などをベースにした密教でも、仏法の功徳を認める修法として、雨乞いは執行されます。

とはいえ、雨を降らせるためには神仏の加護も重要ですが、天気の事象についても科学的な知識というものが必要です。
そこで天文などの叡智が豊富な陰陽道が仏教に流れ込むわけです。

その影響により密教の雨乞いには、陰陽道と同じく色が用いられました。

密教では青い色をいたる所で用いて雨乞いをしますが、これは五行論の影響です。

真言密教で雨乞いをやる場合は、陰陽道でも五行の象徴である五龍祭が行われます。
また、五龍の像を作るのは陰陽師なのですが、そこに龍の梵字を書くのは密教の阿闍梨が担当しています。

呪詛のおいても同じように陰陽道と密教の関係性が見出せます。
藤原時平の依頼で陰陽師がヒトガタを用いたことがありました。

ヒトガタは平安時代の遺跡から多く発掘されていることから、相当用いられていましたが、密教でもヒトガタを用いています。
たとえば、流れに逆らうというのは縁起が悪いので、護摩壇のある船で川を遡りながらヒトガタに呪術を施して川に流していきました。
ここでは中臣祓が読まれますが、これ自体が陰陽道と結びついていますし、密教の儀式であるにも関わらず陰陽師に読ませることもしていました。

多くのところで呪術による連携がありますが、それだけニーズがあるということです。
雨を降らせることも食糧のことを考えれば必須ですし、様々なところで見えない力を駆使します。
皆さまにも必要なことがたくさんあると思いますから、ぜひ一緒に頑張りましょう。


これからも良い記事を書いていきます。