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進言するにあたって

韓非子は進言者に警告していました。

進言するにはコツがあります。

利己的になるのではとためらっているときは、大義名分を裏付けることです。
徳川家康が福島正則を説得した際は、秀頼公を攻撃するのではなく、彼を騙している三成を討つのだと説いています。
社長の交際費も営業として必要なのだと進言するのもそうです。

つまらないことでも止められない場合は、悪いことではないから止めなくても良いと伝えれば自信を持ってくれます。
麻雀にハマっていたら、中国ではたしなみとされているのだから堂々とやれば良いということです。

理想が高すぎて悩んでいたら、理想が間違っているからと安心させるのが大切です。
親鸞も僧は妻を持って良いというのは多くの人を安心させたことでしょう。

君主がおかしな計画を自画自賛していたら別の例を教えて相手に気づかせることです。
他社ではこのような宣伝を行っていますとでも言って放っておけばベンチマークをして考えを改めるでしょう。

共存をすることはそれが利益であることをほのめかしますし、危険な道を渡ろうとするなら名誉に関わるだけでなく、損にもなることをほのめかすのが良いです。
マキャベリも名誉を傷つけられたことは忘れるが、財産を奪われた恨みは忘れないと言っています。
人間は低級な感情で動いてしまうものです。

褒めるときは同様な例をあげ、諌めるときは共通点のある例を出さないことです。

自信を持っているときは、それをけなさいことです。
落語家の話を聞いて笑えば喜びますが、話そのものを笑えば怒るというものです。

信頼を勝ち得るまでは、進言するにしてもこのようなことに留意する必要があります。

何かをいうにしてもこのようにやっていかなければ、関係がこじれるなどのマイナスな状況になってしまうでしょう。
相手との信頼や気分などを見極めるというのは難しいものです。
見えない世界を駆使することでこのようなこともできるようになりますから、興味のある人は一緒に頑張りましょう。


これからも良い記事を書いていきます。