国をも動かす密教
最澄が亡くなった後、弟子たちによって天台密教が完成しました。
その弟子の一人に円仁というものがおりました。
彼が行ったのが熾盛光法です。
これは空海による鎮護国家の教えに対し、天台密教のやり方で行ったものです。
熾盛光法は天皇の本命の星である北極星に祈願する密教の秘法です。
円仁は850年に仁明天皇が亡くなった際、文徳天皇が即位するわけですが、直ちに熾盛光法を行うべきだと主張しました。
この時に密教のあり方が大きく変わったのです。
密教が、即身成仏や衆生救済よりも、国家を鎮護するためにその力を集中するようになりましたからね。
選択と集中とでも、現代では言うのかもしれませんが、この流れにより反発する勢力も出てきました。
真言律宗や鎌倉の新しい仏教につながっていくのです。
国家レベルでの見えない世界を中心にしていったのは、密教がそれだけ大きなことができるということを歴史の物語っていますね
歴史を知るということは、とても重要です。
そういうことがあったということ自体がいかに見えない世界というものが、国を運営するということにおいても重要視されていたかということが分かるわけです。
皆さまにとってもとてもプラスになるようなことがきっとたくさん起こるでしょう。
見えない世界について興味のある方は是非一緒に頑張りましょう。
これからも良い記事を書いていきます。