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【卓球ショートショートショート】中国選手に勝ちながら、日本代表に選ばれたことない選手のはなし

その選手は特別に許可されて、中国の強化訓練に参加していた。今回の訓練会場には、卓球台が20台程設置されていた。

とある日の午後、全員でゲーム練習を行っていた。11点7ゲームスマッチの本番と同じ試合形式だ。

30分以上経ち、まだ試合をしているのは、1台のみ。その選手と樊振東の対戦だった。

その選手の戦型は、右シェーク裏裏。試合は最終7ゲーム目に突入した。

その選手はブロックが好調で、バックでのブロックはほとんどミスがない。特に前陣で押し出すプッシュ系、弾く系のバックを樊振東が嫌がっている。中国選手と違うナックル系の球質に球が合わないようだ。

最後は、まるでネメスのごとく、ラリーでは台の半分以上をバックハンドで処理した。上から叩きに叩きまくった。

結果は、その選手の勝利!試合を見ていた他の選手も拍手をしてくれて、一旦休憩となった。

試合後、その選手に丁寧が話かけてきた。

丁寧「あなた強いわね、ナイスゲーム!」

その「ありがとう!」

丁寧「中国選手に勝ったの初めて?」

その「いや、元々馬龍、許昕には勝ったことあって、これで中国のトップ3に勝てて嬉しいよ。昨日は、王曼昱と孫穎莎勝ったから、男子のゲーム練習に入れてくれたんだ。」

丁寧「へぇー私は今日から訓練参加だったから知らなかったわ。じゃあ休憩後は私と勝負しようよ!」

その「OK、よろしくお願いします。谢谢!谢谢!」

丁寧「笑。ところであなた誰なの?ワールドツアーでも見たことないけど名前は?」

その「我是てるい」

丁寧「照井?」

てるい「イエス!」

丁寧「んー、、、萌美?もしかして弟さん?」

てるい「(おい、丁寧ともこのくだりするのかよ。ここは綺麗に兄だわ!と突っ込んで、丁寧からひと笑いを頂こう)」

と、丁寧へ、ツッコミという名のスマッシュを決めようとしたところで、

「はぁ夢か。気持ち良い夢だったな」

今日の夢でした。



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