見出し画像

やる気ゼロから「学年1位」になった背景で、私たちが絶対に譲らなかったこと。

特別な日に飲むのは、このビールと決めています。
新しくなった久屋大通公園で、休日を楽しみながら、

昨日、エール生が報告してくれた嬉しいニュースの喜びを噛み締めていました、

・・・・

先生!

いつもの教室に
すごくすごく嬉しそうに入ってきた
中3生!

夏休み明けに学校で受験した模試で
なんと【学年1位】を取ってきたんです!

お母さまからも、
エールは、彼が自分自身のままでいられる場所で、
彼の良さを最大限に生かしてくれて、入れて良かったです。と
お礼のメッセージをいただきました。

すごい!すごい!!
大学生の学習アドバイザーもみんなで褒めて
みんなで喜びました。

エールが授業に取り入れているディスカッションでは
ファシリテーターを務めることもあり、
周りに気遣い、人を思いやる気持ちも高まっていました。

この成績を見た後輩たちが、
「すごい!」「僕たちも続こう!」と盛り上がりました。

エールの先輩として、
後輩の視座やエネルギーを高めたことも、
立派なリーダーシップです♡





入塾した時から、彼は優秀な子でした。
記憶力がよく、社会が得意で、
英語も数学も特に困った様子はありませんでした。

しかし、勉強をやる気はまったくなく、

得意だという社会や英語においても、
大学生の学習アドバイザーたちは、
言うほど理解度は深くなく、
大事なところで点数が取れないだろうと見ていました。

能力は高い。
しかし、このままでは危ない。やる気はない。


おしゃべりしたら止まらないタイプで、
集中力が続かないことも多く、
勉強をさせようとすると
「なんで勉強するの」とふてくされる日もありました。
課題を出しても、当然のようにやってこない・・・。


大学生の学習アドバイザーたちが
どれだけ教えても、どれだけ話しても
やる気のない彼に対しては〝暖簾に腕押し〟・・・

少しずつ、学習アドバイザーたちの表情に
疲れと焦りが見えていました。


ある日のこと。

学習アドバイザーたちは
何かの会話の続きから、
彼の指導方法について話が及び、
みんなが感情的になり、激論になっていました。

「彼は成績は悪くないけど、このままだと志望校には届かないかもしれない」
「家で課題をやってきてくれたらもう少し成績は伸びるはず」
「でもきっとやらないだろう」
「エールの学習時間内で教えるのは限界がある」
「僕たちの負担が大きくなって、他のエール生に手が回らなくなる!」
「彼は成績が悪いわけじゃないし、無理に課題をやらせる必要はないんじゃないか」
「じゃあ、彼は何のためにエールにくるんだ」
「成績を伸ばして、志望校に合格するためだろ!」
「でも今のままじゃ伸びないかもしれない」
「じゃ、課題を出そう」
「でもやらないんだよ!」

と、こんな感じで、話が堂々巡りしていました。

しばらく離れた場所から聞いていましたが、
言葉が激しくなってきたので、席を立ち、

どうしたの?と声をかけました。

ひと通り、説明してもらった後に、
1人の学習アドバイザーから
「課題を出せば、彼は大変になるが、僕たちは少し楽になる」
「課題を出さなければ、彼は楽だが、僕たちは大変になる」
エールの代表として、どっちを選択するのか。と意見を求められました。


私は即答しました。

両方叶える。

わたしには、どっちかという選択はない。
どちらも楽でなければ、絶対に成績は上がらない。
上がったとしても、一時的な結果であり、本当の学力にはならない。

どっちかという選択ではなく、
両方を叶えるためにどうしたらいいかを考えましょう。と。

学習アドバイザーたちは
私の言葉に少し冷静になり、
彼がどうしたら自分から課題をやるだろうか。
学習アドバイザーに負担がかからない教え方はないか。と、
柔らかな言葉で話し始めました。

私は、続けました。

2つだけ守ってほしい。
1つ目は、彼が「課題なんてできない」と諦めるより先に、私たちが「やっぱりダメだ」と諦めないこと。
2つ目は、「やらない」という選択肢はない、と態度で示すこと。


その上で、
・エールで難易度の高い問題をやらせる
・エールの時間内にできなかったら家での課題にする
・毎回、午後4時に彼に連絡して、課題をやっていなかったら即エールに来てもらう
・授業開始の19時には、必ず課題がやってある状態にする

という指導法にしました。
指導法というより、チーム戦略です。

私は「午後4時に連絡する」という役割を担うことになりました。


それでも、やる気は高まらないかもしれない。
課題をやらないかもしれない。

しかし、私には少しだけ勝算がありました。

それは、彼は「エールが好き」と言うことでした。

彼は入塾以来、一度も遅刻したことがありません。
エール独自の「目標達成プログラム」で学んだ言葉をいくつも覚えています。
彼のお母さんも私たちを信じてくれていました。


人一倍、感性が豊かで、素直で、知的な子だから、

きっと気づく。


学習アドバイザーたちは、
戦略通りに、難易度の高い問題を探し出し、
いつ、どのプリントを、どのくらいやるのか、まで細かく決めました。

私は、スマホのアラームをセットして、
午後4時の連絡を忘れないようにしました。


やらせ切るんだ!

全員がそう思っていました。


すると彼はすぐに変わりました。
懸念していたことが嘘のようでした。
さすがです。
彼はちゃんとエネルギーを感じ取り、
チーム戦略の主人公として、舞台に上がってきたんです。


彼が、課題をやらない日は一度もありませんでした。
難しすぎて家ではできなかった問題も、
エールで時間をかけて解きました。

「すごいね、課題できたじゃん!」
「え?こんな問題もわからないの?」

やったら褒める
やったら煽る

学習アドバイザーたちは
彼の状態に合わせて、上手に言葉がけするようになりました。
彼のおかげで、大学生たちも成長したんです。


そして、掴んだ「学年1位」

彼が頑張り抜いた成果です。


本人よりも先に諦めない。
やらないという選択肢はない。


私たちが絶対に譲らなかったこと。


彼の満面の笑顔が、
私たちへのご褒美です。

本当に本当にありがとう♡
志望校合格に向けて、ここからが本番です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?