フィンランドでの銀行口座開設について
こんにちは、Terryです。
今回のエントリーは、フィンランド留学において最初の関門となるであろう、銀行口座の開設についてです。
僕自身、自分の手際の悪さもあるのですが、結局開設できるまでに1ヶ月近くを要してしまいました。
これからフィンランドで留学する方が困らないよう、2018年5月現在の情報に基づいて開設の仕方を解説します。
そもそも、交換留学で銀行口座は必要なのか?
正規留学ならまだしも、一年以内の交換留学で現地の口座はいるのか?という疑問はあると思います。
フィンランドに限った話だと、「必要」です。
おそらく交換留学生はHOAS(ヘルシンキ学連)またはAYY(アールト学生自治会)などが提供する学生寮に入寮すると思いますが、毎月の家賃は銀行送金する必要があります。
毎回現金で送金するとなると、
①ヘルシンキ市内で現金を扱う窓口が少なく、一時間以上待つ必要がある
②手数料が8ユーロ程度かかる
など、不便なこと極まりないです。
①について触れておくと、フィンランドは他の北欧諸国同様キャッシュレス化が進んでおり、銀行にいっても現金を扱う取引をしてくれる支店は限定的になっています。
例えば、ヘルシンキ中央駅付近のNordeaの店舗では、City Centre内にある現金扱い専用支店でしか行っていません(下の写真)。
キャッシュレス化についていけないお年寄りの方がたくさん集まっており、待ち時間は1時間から2時間程度になっています。
また、友達と割り勘などすると、だいたい送金でお金を返してもらったり払ったりすることになる(Mobile Payというアプリを利用)ので、現地の口座がないと不便だったりします。ですので、一年ぐらいの滞在ではできるだけ開設したほうがいいでしょう。
外国人が口座を開ける銀行は限られる
まず最初のトリックはこれです。
なぜかはわかりませんが、銀行によってポリシーが異なります。
大前提
・留学、就労などの長期滞在ビザ(Residence Permit)を持っている
★短期滞在では口座を開設することはできません。
半年以上、一年未満の滞在の場合
・Nordea Bank
一年以上の滞在の場合
・Danske Bank(学生証アプリから申込み可)
★他の大手銀行でもOKのようですが未確認
という感じになっているので、交換留学生はほぼ確実にNordeaで開くことになります。
口座開設に必要な資料
これは日本の口座開設と似たようなものです。当たり前ですが、印鑑はいりません。
・パスポート
・Residence Permit
・大学の在学証明書(学生証ではなく、正式な書類)
・入金する現金(ユーロ)
・入金する現金の出処が明らかになる書類(必須ではないが、ほぼ必須)
Residence Permitだけではだめなので注意してください。
また、一番の注意点が最後の部分です。日本で日本円からユーロに換えた際は、その控えを必ず持っていくようにしてください。
推定ですが、年に1度程度は出処の書類がなくても入金できるようです。しかし、これはあくまで自分の経験に基づくものなので、よくわかりません。
いざ、口座開設へ
半日は潰れると思ってください。特に、9月は外国人留学生が多数開設に訪れるので、混み合います。
ヘルシンキ都心部(中央駅付近)の店舗では、予約は不要です。直接出向き、受付の人に「口座開設に来た」旨伝えてください。
郵便局でもらえるような番号札をもらいます。
Tervetuloaは「いらっしゃいませ」。
すべての手続きは、英語で行われます。フィンランド語を話せる必要はありません。
自分の番になると、番号がボードに表示されます。この辺も日本と同じですね。
左が番号、右がカウンター番号です。
手続き
入国理由、口座開設理由(家賃を払うため、親からの送金を受け取るため…など)、主な資金の出所(留学生の場合、奨学金とか親からの送金でOKです)、口座閉鎖後の資金の送り先(日本の口座)等を聞かれます。いくつかの書類にサインし、終わりとなります。
途中で、オンラインバンキングを行うか、キャッシュカードを発行するか、など聞かれます。
オンラインバンキングを契約しないと、アプリから家賃を払うことができないので、申し込んだほうが良いと思います。キャッシュカードは、デビットカードとして「タッチで決済(Contactless Payment)」に対応しているので、20 ユーロ以下の決済では暗証番号不要となり、学食等ではとても便利でした。ただ、カード使用料が月1ユーロちょっと取られるので、ここは必要に応じて…というところですね。
カードや確認書類等は、後日郵送で届きます。
口座を開設して便利だったこと
・Mobile Payでの送金(相手の電話番号だけで送金ができる)
・NFCでのContactless Payment
・家賃を自動引落にできた(アプリから設定できる)
・大学のプロジェクトで建て替えた費用の受け取りが簡単
口座利用の上で日本と異なり不便だったこと
・ATMから入金できない!!(外国人で、月給を得ていない人はATMから入金できません=支店に行かないと入金できない)
・銀行窓口から入金する際、金の出処を証明する書類が必要
・口座維持管理費が7ユーロ近く取られる
以上です。
いかがだったでしょうか。
ぜひ銀行口座を開設して、スマートな生活をお送りください。
(情報は2018年5月時点、EU法制の変更により手続き等が変わっている場合があります。ご了承ください。)
このnoteの概要については、以下を御覧ください。
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