マガジンのカバー画像

持続可能な投資へ 主席研究員 中里幸聖

44
多くの人が経済的に豊かになるには、一定程度の経済成長が必要です。そのためには実物投資、金融投資、自己投資など様々な投資が重要になります。またその投資が持続可能なものでないと、マイ…
運営しているクリエイター

記事一覧

中国からの撤退準備を

共産中国で経済活動を行うリスクはますます高まっている。民主主義諸国は共産中国とのデカップ…

500

国益実現の方法論の選択

英国で労働党に政権交代、仏国で右派伸長抑止、米国では大統領選挙に向けた動きが本格化してい…

マンガ・アニメの「聖地巡礼」-劇場版『名探偵コナン』の事例を中心に-

マンガ・アニメは波及効果・影響力の大きいコンテンツであり、日本の競争力が強い分野である。…

EVか?水素自動車か?-戦略的合従連衡-

ガソリン車に代わる自動車としてはEVが先行しており、特に共産中国の躍進が著しい。ゼロエミッ…

社会保険の意義

保険料が徴収される年金、医療、介護、雇用などの社会保険は、しばしば批判にさらされる。社会…

防衛国債による防衛費確保

防衛力強化は喫緊の課題である。次世代に日本を残すためにも今後10数年が踏ん張りどころ。財務…

物流2024年問題は長期的な競争力強化のための課題

2024年問題は、我が国の経済に長期的に影響を与え続けると考えられる。人口減少が続く日本では、物流問題の根本的解決を図ることが持続可能な経済実現のカギの一つである。デジタル技術や自動運転などの技術的ブレークスルー、モーダルシフトや関係者の行動変容などで、ドライバー減少に伴う貨物輸送能力不足を補うことは可能である。 2024年問題による貨物輸送能力不足 いわゆる「2024年問題」は既に各所で顕在化しつつあるが、我が国の経済に長期的に影響を与え続けると考えられる。物流2024年

¥500

税収と景気(4)-法人税の税率引下げの果実-

法人税の税率は引下げられてきたが、税率引下げよりも景気動向が税収に大きく影響していると考…

半導体関連投資は世界規模の戦略的サプライチェーン再構築の一環

TSMCの熊本工場をはじめとして日本国内での半導体関連投資が盛んになっている。背景には、地政…

500

宇都宮LRT乗車で感じた街の活性化

宇都宮LRTに乗車してきた。ライトラインは乗り心地抜群で快適であった。LRT開業はLRT沿線地域…

税収と景気(3)-所得税の税率構造の改定-

所得税のメインは源泉徴収の給与所得税。所得税の税率構造は度々改定され、1999年までは改定の…

米中激突の行方-概説-

米中激突は一時休戦状態だが、継続中である。軍事衝突に至るか、米ソ冷戦のように直接的な戦闘…

税収と景気(2)-消費税導入、税率引上げ-

1989年度の消費税導入以降、税収と景気の連動性が薄れた。消費税は逆進税であり、人数的に多数…

税収と景気(1)-税収と景気の連動性-

税制や税率などの改定が無ければ、税収は景気と基本的に連動する。しかし、インフレや社会環境の変化などを考慮すれば、税制や税率の改定は常である。消費税導入以降、税収と景気の連動性が弱まっている。安定財源と言えば聞こえが良いが、別の見方をすれば、税徴収側の景気を良くしようという動機が希薄になっている懸念がある。 増税路線は支持できない 岸田文雄政権の支持率が低迷している。その主因は増税路線にあると考えられる。来年(2024)度の一時的な所得税減税を岸田首相はアピールしたが(10月