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現場で頑張りすぎない。“誰のものでもないタスク”のやっつけ方

お久しぶりです!てろまつです。
ようやっとではありますが、「へっぽこマーケターの日々」を再開していこうと思います。

所信表明:「普通の人が目の前の仕事で勝てる」知恵を届ける

最後に更新した2020年から転職を二度ほど経て、WebディレクターやPM(プロジェクトマネージャー)をやっています。その間に新しい家族(猫)が加わったりなど、ぼちぼち楽しくやっています。

2年余りツイート以外に文章も書いていなかったため、リハビリがてらやっていこうと思います。

自分はエリートでも何でもないけれど、今の職場やこれまでの経験を基に、「普通の人が目の前の仕事で勝てる知恵」として、自分の日々の気づきや学びを書いていけたらと思います。

さて、次から本編です。
(という訳で文体もぬるっと変わります)

「気づいた人が損する世界」

プロジェクトを進めている中で、自分の仕事ではないが、これをやらなくては進まない、あるいはリスクに気づいてしまうことがある。

しかしこういうとき、どうしても「気づいた人間、言い出しっぺが対処すべき」という空気がある。

実際、わたし自身もやむなく対処した覚えがあるし、他のメンバーが気づいてアラートを上げてそのままなし崩し的に対応していた場面がよくある。
(これは自分がいた現場がベンチャーや小さいチームだったからかもしれないが)

こんな「言い出しっぺが損する空気」があると、誰もいち早くアラートをあげる気にはならない。

他方で、いち早く気づいた現場の善意でカバーされるパターンだってもちろん多々あるだろう。しかし気づいたところで〆切は延びないし、自分の仕事が減ることもない。

マネージャーが問題に気づかない

今あげたパターンどちらにも共通するのは、マネジメントレイヤーとの温度差があるということ。温度差はすなわち、課題意識の有無でもある。

わたし個人の経験や、他の現場で多いのは前者はアラートが上がらない限り、現場が見えないマネージャーにはタスク検知ができない。

また、後者は現場の頑張りにより、トラブル回避ができるのでマネージャーが検知できない。

ディレクターやPMの仕事をしてるとこういう「浮いたタスク」に遭遇しがちだ。そしてこれが誰かによって「よしなに」されることを待つことはリスクが高い。たいていヤバくなるまで放置されることが多いように思う。

そしてヤバくなるまで放置すると、対処しようとしたころには打ち手も限られるし、コストもかさむ。

要するに早くやるに越したことはない。先日も職場で基幹業務のシステム移管があり、前述のような「誰がやるか不明」のタスクがちらほら出てきた。

ではどうしたらよいか?

“現場の善意”が実はリスクに

かと言って、そんな浮いたタスクをプロマネの自分が巻き取るのも違う。立場上、手を動かすタスクを増やすと、指揮系統としての機動力が落ちてしまうからだ。それではただの「都合のいい人」ムーブにしかならない。

つまり巻き取りはリカバリー手段に見えて、プロマネ/ディレクターとしての本来の動きを止めることになれば遅延リスクになる。長い目で見て悪手だろう。

また、ディレクターやプロマネ以外の現場メンバーが巻き取るのも、同様の理由で不適切と言える。

最善策はマネージャーにパスすること

そこでわたし個人が考える最善策は、現場からマネージャーに「浮いたタスク」について判断してもらうことだ。ディレクターや現場の人間は少なくとも「あるべき状態と現状」をマネージャーに相談し、役割分担から対応を依頼すればよい。

その時はこんな感じの相談の仕方でどうだろう。

「〜〜〜という業務が必要だと考えるのですが、これは誰に頼めばいいでしょうか?リソース調整も含めて判断お願いします」

相談者はあくまで、タスクやリスクを見つけたに過ぎない。「自分の仕事」かどうかは、上司が判断するものだ。

悲しいことに、仮に自分が「自分の仕事」だと思って頑張るのは筋が悪い。実体験も込みでお勧めしない。上司と認識が違えば、自分の頑張りは評価対象にはならないのだから。下手すると他人の仕事をやって本来の仕事が疎かになっていると思われかねない。なので頑張りすぎてはいけない。

再現性のない、「現場間の調整」

補足すると、「浮いたタスク」を現場同士で調整してもらうのも現実的ではない。誰かが巻き取るにしても、巻き取った当人は勝手に他のタスクを減らせる訳ではない。つまり負担に偏りが出るだけだ。

しかも現場というのはお互いに利益が相反しがちだし、現場の裁量によっては調整は難しくなりがちだ。その場凌ぎでしかない、後ろの工程に皺寄せが来るような、結果的に“雑”な調整になり得る。

したがって、とにかくマネージャーに「浮いたタスク」を任せる方がベターだろう。なぜなら、マネージャーの立場なら、既存タスクや能力などを加味して「浮いたタスク」をメンバーに割り振る方がリソースも最適になるからだ。

大切なのは、リスク軽減と再現性の向上

あくまで上記は最善策というか、再現性を極力担保できそうなやり方でしかない。しかし、初めてのトライや、新しい体制構築などにおいて、「完璧」は存在しない。少しでもリスク対処していくしか、完遂の確度は上がらない。

大事なことは、とにかく現場で無理にやっつけないことだ。属人的だし、何か他に優先度の高い業務に圧迫されていたらやっつけることすら叶わないからだ。このやり方には再現性がない。

まずマネージャーに渡して理解・判断してもらうこと。現場やディレクターはそのための説明責任を果たしさえすれば「言い出しっぺ」のプレッシャーが少しでも下がるはずだ。

そうすることで「気づく方が損する世界」が一日でも早くなくなってほしいと願う。

わたしをサポートしたつもりになって、自分を甘やかしてください。