![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127002180/rectangle_large_type_2_b634b537a562a90bf1ee79417fe631c1.png?width=800)
#1573 多元的価値観による学級経営
人間には,その人特有の価値観がある。
「活発であるべき」「誠実であるべき」など。
そのような一元的な価値観で,他者を認知することにより,自分にとって「好意的か否か」を判断するようになる。
これは教育現場でも当てはまる。
教師には「期待」や「価値観」などがあり,それによって子どもたちを認知する。
教師に期待される子どもや教師の理想像に近い子どもは,その恩恵を受け,それ以外の子どもは悪影響を受ける。
教師が「速く学習できる方が良い」「テストの点数の高い方が良い」「教師の指示に従う方が良い」と考えているのであれば,それらに当てはまる子ども以外は,その個性を認められないことになる。
これは公教育において,あってはならないことである。
しかし,社会における人間関係や学校現場において,このような問題が起きているのは,人間が「自分の価値観を中心にして生きる存在」であるからと言える。
これを改善しなければならない。
大切なことは,自分の中で大切にしたい価値観はもちつつも,それを「他者にも当てはめようとしない」「自分と他者は別の存在である」と自覚することである。
「速く学習できることも子どもの個性」
「ゆっくり学習することも子どもの個性」
「教師の話をよく聞くことも子どもの個性」
「指示に従わず,自己主張が強いことも子どもの個性」
と全ての個性を受け入れることである。
多様性を尊重することである。
自分と他者は別の存在であると「課題の分離」をすることである。
このマインドセットをもつことができれば,「自分に合う,合わない」「理想に近い,遠い」「好き,嫌い」のような判断はしなくなるはずである。
そして,子どもたち一人ひとりが抱く「こうなりたい」「こんな自分でいたい」を尊重するようになる。
さらに,その子どもの得意分野を伸ばしていこうとする。
学び方の得意を尊重していく。
ノートに書いてもいいし,ICTを活用してもいいし,自分一人で取り組んでもいいし,友達と助け合いながら取り組んでもいい。
一元的な学び方を押し付けるのではなく,多様な学び方を尊重する。
子どもの個性的な成長・発達を支援する存在になることができる。
これからは「個別最適な教育」が求められる時代である。
一元的な価値観で子どもたちを引っ張るのではなく,多元的な価値観で子どもを認知し,その個性的な成長を支援する教師でありたい。
では。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?