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#1629 テストの重さ

テストは紙一枚なので「軽い」。

いや、そういう話ではない。

子どもたちは、テストを「軽く」受け止めているのだ。

中高生になったら、「期末テスト」が始まる。

受験生になったら、「入試」という人生を左右するテストが始まる。

つまり、テストは「重たい」のである。

そんなテストの「重さ」を、小学生は「軽く」受け止めてしまっている。

テストを早く終わらせ、読書やタイピングゲームに時間を費やしている。

もはや「テストの時間」なのか「自由時間」なのか不明である。

テストが「メイン」ではなく、読書やタイピングが「メイン」になってしまっている。

まるで「テストの重さ」を分かっていない。

それは子どものせいか?

いや、違うだろう。

教師のアプローチの問題である。

教師がテストを「軽く」受け止めているから、子どもたちも「軽く」受け止めてしまっているのだ。

もっと「テストの重さ」を伝える必要がある。

「テストの重さ」を実感させる仕組みを整える必要がある。

具体的な話に移る。

まずは、テストの「目的」を語る。

「何のためにテストをするのか」
「テストをすることはどのような意味があるのか」
を明確に伝える。

そして、テスト実施日に向けて、一人ひとりの子どもが「学習計画」を立てるようにする。

先生にお膳立てされて、「テストの点数をとらせてもらう」状態を卒業する。

そうではなく、自力で「テストの点数をとりにいく」状態にさせる。

そのために自分なりの「学習計画」を立て、日々の学習を進めていくのである。

さらに、テストを実施したら、「採点され、返却されて終わり」ではダメだ。

それはまだまだ受け身である。

テストが返却されたら、自己分析をする必要がある。

「何が良かったのか」
「何がいけなかったのか」
「改善点は何か」
「計画のどこに不備があったのか」
「学習の質のどこに不備があったのか」
「分かったつもりになっていたことは何か」
を細かく分析していく。

これにより、テスト結果を「重く」受け止められるようになる。

自分は「自力でテストの点数をとりにいけたか」を振り返ることができる。

この取組を継続していけば、テスト自体を「重く」捉え、時間をかけて慎重に実施していくだろう。

以上のように、子どもたちがテストを「軽く」捉えてしまうのは、教師のアプローチに問題があるからだ。

そこから脱却するためには、テストを「重く」受け止めてための工夫やアプローチが必要なのである。

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