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#1460 教師がお化けになる教室

2学期の後半から3学期にかけては、教師の存在感をなくしていくことが求められる。

教師への依存性を弱め、「教師がいなくても機能する学級集団」をつくっていくのである。

つまり、教師が「お化け」になるのである。

そのためにはシステム構築が肝になる。

以下に、教師がいなくても機能する学級集団をつくるために必要なシステムを列挙していく。

1 スプレッドシートによる一日の予定の共有

朝の会で教師が事細かに予定を話す必要がなくなる。

2 朝の活動内容の黒板への掲示

朝のプリント学習や読書などの指示を黒板に掲示していくことで、教師からの指示がなくなる。

3 日直による朝の会と帰りの会の進行

日直が会を進行することで、教師の指示がいらなくなる。

4 日直が司会をし、授業の課題を確認する

日直による司会システムを導入する。日直は、スプレッドシートに書かれた「本時の課題」を確認する。課題が確認できれば、班による学び合いがスタートする。

5 一週間を単位とした家庭学習の計画と実践

教師が宿題を出す必要がなくなる。ノルマだけを設定し、あとは子どもに学習計画を立てさせる。

6 困ったときのクラス会議、やりたいことがあるときの学級会

学級運営を子どもたちに任せる。教師が頭を悩ませる必要がなくなる。

7 班単位による活動

どの活動でも班を単位とし、班長がリードする。班長が教師の代わりになるので、教師の出番がなくなる。


以上が、教師がいなくても機能する学級集団をつくるために必要なシステムである。

勘違いしてはいけないことがある。

それは「教師が楽をするため」ではないということだ。

教師が楽をして、子どもたちを放任してはいけない。

教師は引き続き、個別指導をしたり、フィードバックをしたり、評価をしたりしなければならない。

逆を言えば、個別指導やフィードバック、評価など以外は、教師が直接しなくてもよいのである。

スプレッドシートに書いて共有したり、必要事項を掲示したり、課題を示したりすればよい。

また、班長制度や学級会、家庭学習の計画などのシステムは、1学期や2学期を通して構築していくのである。

そうすれば、教師に残された「子どもに直接声をかける仕事」は「個別指導」「フィードバック」「評価」だけなのである。

大半の子どもたちへの教授は、子どもに任せればよい。

これは『学び合い』の考え方でもある。

あとは、毎日の授業の「課題設定」である。

ここが教師の仕事の本丸である。

この授業の課題設定は、放課後や空き時間に行う必要がある。

教材研究はやはり欠かせないのだ。

これからも、上記のシステム構築を意識していきたい。

そして、教師がいなくても自分たちで成長していくことのできる子どもたちを育てていきたい。

では。

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