#346 フィンランドの学校英語教育
フィンランド人は英語を流暢に話す。
しかも、学校教育しか受けていないのにもかかわらず。
フィンランドの学校英語教育には、秘密があるらしい。
いくつか挙げていく。
まず、教育政策費を日本より多く当てている。
教育の機会均等をはかるためである。
次に、教員の専門性が高く、労働条件が恵まれている。
教員になるための門は狭く、研修体制も充実している。
給料は日本とそんなに変わらないのに、労働時間がとても少ない。
かなりホワイトである。
教員のモチベーションも高くなり、教育の質も向上するだろう。
また、クラススケールが小さい。
日本では30人学級は当たり前だが、フィンランドでは20人以下である。
クラスの人数が少なければ、よりきめ細かな支援を受けることができるし、発表の機会も増えるだろう。
そして、英語の教科書が特にすばらしい。
読本とワークブックの2冊がセットとなる。
質も量も、日本とは比べ物にならない。
フィンランドの小学校段階で学ぶ語彙数は、日本の小学校と中学校の総語彙数を上回っている。
しかもそれらを暗記させるのではなく、楽しくバリエーション豊富なプラクティスで獲得させる仕組みになっている。
文法も高度なものを扱っているが、コミュニケーション重視で習得させる仕組みである。
日本では、教科書の内容をある程度アレンジしなければいけないが、フィンランドでは教科書をそのまま扱っても質の高い授業ができる。
ほとんどの教師は、教科書をそのまま扱って授業をしているらしい。
このようにフィンランドでは、「良い環境」「良い教師」「良い教科書」が揃い、質の高い英語教育を進めることができている。
また英語教育だけではなく、教育自体の質が高く、国際調査でも上位をキープしている理由もうなずける。
とても羨ましい限りである。
やはり教育を変えるには、国が本気でシステムを変えなければならないと強く感じる。
教育にもっと光を当てていただきたい。
では。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?